東京中日スポーツ 55周年企画
55周年イヤーの記念事業や紙面企画をご紹介します
トップ > 中日スポーツ > スポーツ > コラム・片山右京・チャレンジライフ一覧 > 記事
【コラム 片山右京・チャレンジライフ】我らが「ミク」のライバルは「エヴァ」「イカ娘」…時代は変わった2011年5月5日 久々にチームの一員としてスーパーGT選手権のパドックに戻ってきた。テレビや雑誌の取材ではなくレース現場への復帰。新しい挑戦に向け、わくわくする気持ちで富士スピードウェイのパドックゲートをくぐった。既報のように今季は「GSR&Studie with Team UKYO」のスポーティングディレクターとして活動する。「初音ミク グッドスマイル BMW」の王座獲得に貢献することも当然だが、モータースポーツの新トレンド作りにもかかわりたい。 さてメンテナンスガレージをRSファイン、ドライバーも昨年から続投の番場琢選手と新加入の谷口信輝選手の新コンビにチェンジし、体制をアップデートしたグッドスマイルレーシング。新体制だからこそ、自分たちのポテンシャルを測るためにも冒険はせず、まずはしっかりとした成績を残したいと考えていた。確実に結果を求める戦略でレースを進め、決勝5位。チーム創設からのベストリザルトの9位を大きく上回り、幸先良いスタートになった。 僕らはメーカーワークスやサテライトチームのように統率された組織ではない。機材や物資も十分とはいえない。たとえばレギュレーターひとつ取っても、ひょっとしたら容量不足でタイヤ交換で負けるかもしれない。しかしGT300はまだ人間臭く闘えるレース。そしてマシンはシェークダウンしたばかりなのにポテンシャルが高くドライバーも速い。雨のため安全策をとり、タイヤ交換を1回多くしたにもかかわらず5位フィニッシュできたことがそれを証明している。もちろんタイヤ交換なしで3位表彰台という作戦もあっただろうが、シーズンを通して闘うスペアパーツ在庫を考えると、開幕戦でのクラッシュは禁物。総合的に考え、新体制のチームにとって、この結果はとてもポジティブだったと思う。RSファインの河野高男社長、メカニックら、両ドライバーにはお礼を言いたい。 ところで僕らのライバルにはARTAガライヤやハンコックポルシェらの強豪の他、「イカ娘」「エヴァンゲリオン」がいてアニメキャラ対決という図式ができている。ピットでも「エヴァに負けるな!」「イカ娘の何秒差?」みたいな会話が飛び交う。F1のスポンサーが様変わりしているのと同じようにスーパーGTのカラーリングも“痛車”が定着、時代は確実に変わっている。新しいムーブメントの中に自分がいることに幸せを感じつつ「GSR&Studie with Team UKYO」として新たなモータースポーツファン作りに頑張っていきたい。(レーシングドライバー&冒険家) PR情報
おすすめサイトads by adingo
|