2011年5月4日20時32分
欧州連合(EU)の欧州委員会は4日、EU域内を出入国審査なしに出入りできる「シェンゲン協定」の改定案を発表した。移民や難民の大量流入など特別な場合に限り、国境での入国審査を認める。具体的な条件は12日のEU内相会合で検討し、6月下旬のEU首脳会議で最終的に決める。
同協定は域内の移動の自由を認めたEUの基本政策だが、北アフリカからの難民などの流入に悩むフランスとイタリアが欧州委員会などに見直しを求めた。
一時的に域内での国境審査を認める条件として、加盟国が国境管理に失敗し、域外からの流入を止められない場合を挙げた。
1月のチュニジア政変以降、2万5千人以上の難民がイタリアに流入。イタリアが短期の滞在許可を与えた一方、フランスはイタリア国境を一時的に閉鎖して流入を阻止するなど、扱いを巡って両国が対立していた。(ブリュッセル=野島淳)
事故調査機関はどうあるべきか。当事者の刑事責任を追及する警察などの捜査との兼ね合いや遺族・被害者への支援など、世界の取り組みを紹介しながら探る。