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'11/5/5

ウィキリークスの日本関連公電要旨

 米紙ニューヨーク・タイムズが内部告発サイト「ウィキリークス」経由で入手したとして報じた米公電の要旨は次の通り。(肩書は当時)

 【シーファー駐日米大使の公電】=2008年3月18日付

 一、縦割り主義でリスクを避けたがる日本官僚組織が危機に対する脆弱ぜいじゃく性を高めている。

 一、災害の悪影響を最小限に抑える方法を日米で協議することは有益。

 【キャンベル米国務次官補と外務省の斎木昭隆さいき・あきたかアジア大洋州局長の会談】=09年9月21日付

 一、斎木氏は、北朝鮮が日本人拉致被害者の一部を殺害、一部は生存していると考えている。

 一、斎木氏は、民主党が米国との「対等な関係」を訴えていることについて鳩山由紀夫首相らが何を考えているのか分からないと明かした。また同党が自信にあふれたイメージを打ち出す必要を感じ、官僚を統制し、米国に挑む大胆な外交政策を担っていることを示そうとしたと分析、この考えを「愚か」と呼んだ。

 【キャンベル氏と防衛省側の会談】=10月15日付

 一、キャンベル氏は、「米国に依存し過ぎていた」との鳩山首相の発言は日米関係に危機をもたらすと警告した上で、米国が日本より中国に関心を向けたいと公言したら、日本はどう反応するか想像してほしいと発言。

 一、防衛省側が在沖縄海兵隊のグアム完全移転や、沖縄県内の他の施設との補完により抑止力は維持可能との仮説を提示すると、キャンベル氏は中国の劇的な軍事力向上を指摘し、有事の際は嘉手納基地と那覇空港以外にもう一つの施設が沖縄に必要だと述べた。

 【ルース駐日米大使と前原誠司国土交通相の会談】=12月10日付

 一、ルース氏は、鳩山氏がオバマ大統領に「信頼して」と言いながら最後までやり通さない問題もあると指摘。

 一、前原氏は日米同盟関係悪化で喜ぶのは中国と北朝鮮だけだと発言。

 【ズムワルト駐日米首席公使と松野頼久官房副長官の会談】=10年1月26日付

 一、松野氏によると、鳩山首相らは普天間飛行場の沖縄県外移設案を「形式的」に検討しなければならないが、唯一の現実的な選択肢はキャンプ・シュワブか、他の既存施設への移転。

 一、松野氏はキャンプ・シュワブ計画は「死んだ」と強調。抗議行動が起きる可能性が強いとした。(共同)



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