「枠組みを伴った計画」や「計画を伴う枠組み」のことです。
スキーム(scheme)とは「枠組みを伴った計画」や「計画を伴う枠組み」のことです。例えば企業の事業計画は、事業の枠組みを表す計画であることから、事業スキームとも呼ばれます。このような計画や枠組みは「組織立って」「継続的に」実行されることが期待されており、この点が、単純に計画を表すプラン(plan)や、単純に枠組みを表すフレームワーク(framework)と異なるところです。
計画が行われるあらゆる分野で登場する言葉ですが、特に政治・行政や経済・ビジネスの場において頻出する傾向にあります。例えば政治・行政の場では、基本計画や基本構想などのことを、スキームと言い換えている場合が多いようです(このほかグランドデザイン、フレームワークなどの語も使用されている)。また経済・ビジネスの分野では、事業スキーム(事業計画など)、課金スキーム(サービス利用者から課金を徴収するための仕組み)などの使用例があります。
政治・行政・経済・ビジネスなどの専門家の間で、古くから用いられている言葉のようです。1990年代の中頃からは「分かりにくいカタカナ行政用語」の代表格として語られる機会も増えました。
「計画」と「枠組み」のどちらの意味に軸足を置くかによって、表現方法が異なってきます。まず「計画」に軸足を置く場合は「(基本)計画・構想・案」などの語を用いる事が出来ます。また枠組みに軸足を置く場合「(基本的)枠組み・仕組み・図式・体系」などの語を用いることができます。
スキームの理解度国立国語研究所の調査では、スキームの意味が分かる人は国民の25%未満でした。
ねずみ講英語の scheme は「無謀な計画」や「陰謀」などの悪い意味を表す場合があります。また複合語の中にも、ピラミッドスキーム(ねずみ講)のような悪い意味の言葉が登場します。
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