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【グラニュース】


ACL決勝T進出

2011年5月5日 紙面から

 公式戦3試合目の男で急場をしのいだ。名古屋グランパスはホームで杭州緑城(中国)の守備的な戦いに手を焼いたが、後半28分に途中出場のFW久場光(21)が相手GKに倒されたPKによる1点を守って3勝目(1分け1敗)を挙げた。勝ち点を10として1次リーグ2位以内が確定、決勝トーナメント進出が決まった。故障者続出で苦しいチーム状況だったが、過去ナビスコ杯と天皇杯に1試合ずつしか出場していない久場が、ドラガン・ストイコビッチ監督(46)の起用に応え、持ち味の俊敏性を生かした。 

 165センチの久場がドリブルで190センチ級の巨大DFをすり抜けて、ゴール前に躍り出た。胸でトラップしてシュート体勢に入ったところにGKがぶつかり、小柄な体が宙を舞って倒れた。後半28分、PKを宣告するホイッスルが鳴り響いた。

 ハーフライン付近からの藤本のパスに反応した。「自分の動きはみんな分かってくれている。(藤本)淳吾さんからいいボールが来た」。積極的な仕掛けが、0−0の均衡を破る決勝PKを呼び込んだ。歓喜の輪の中心で、ヒーローは「ヒカル」コールの大合唱を気持ちよく浴びた。ACL初出場、昨年11月17日の天皇杯の新潟戦以来の公式戦出場での快挙だった。

 「(相手DFの)裏に抜けてボールを受けてゴールを狙え」。ストイコビッチ監督の指示を受けてピッチに入ったのが後半19分。直後の後半20分には、左足のシュートを放った。GKに阻まれたが、ファーストタッチがシュートになり、自信が芽生えた。「試合への入り方が良かった。相手も疲れていたので自分の特長を生かせると思った」と久場。

 ACLデビューでは、流経大柏高の2年後輩MF吉田に先を越された。しかし焦りよりも、若手にも好機があると信じて、練習から気持ちを高ぶらせた。「ベンチにも若い選手が多く、みんなで盛り上げた」。吉田との交代で活躍した久場は「先輩の役目を果たせたかな」と照れ笑いを浮かべた。「次はPKを取るだけじゃなくゴールを奪いたい」。FWとしてのさらなる成長を誓った。

 守備の要・闘莉王やエースストライカーのケネディをけがで欠いた戦いだった。DF千代反田、1トップを務めた永井や先発2試合目の吉田が試合をつくった。途中出場の選手も期待に応えた。

 苦戦が予想された中、采配がズバリ的中したピクシー監督は「1−0でも勝てば十分。目標は達成できた」と、納得の表情で振り返った。主力不在の中、大きな一勝を挙げたグランパスが、決勝トーナメントの切符をもぎ取った。 (伊東朋子)

 

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