日本に逆転許した半導体微細化競争(下)
韓国は5カ月遅れ
エルピーダはこれまで、韓国企業に押され、シェアだけでなく、収益までもが下り坂だった。昨年はシェアがサムスン電子の37.5%、ハイニックス半導体の21.5%に対し、エルピーダは16.2%にとどまった。
しかし、エルピーダは今回、25ナノメートル技術の開発で韓国を逆転するきっかけをつかんだ。同社は昨年から必死で研究開発基盤を強化してきた。昨年初めには台湾子会社の瑞晶電子(レックスチップ・エレクトロニクス)を通じ、現地に研究開発センターを設けた。今年2月には台湾株式市場に上場し、1億5000万ドルの増資を実施したことで、研究開発費用と投資費用を確保した。
半導体業界の関係者は「エルピーダは今を逃せば、韓国に追い付くことはできないと考えたようだ。今回の成果により、これまで6カ月先行していた韓国メーカーは、逆に4-5カ月差で後を追う形となった」と分析した。
■韓国業界「影響なし」と判断
日本の激しい追撃を受け、韓国の半導体メーカーも状況の把握に乗り出した。サムスン電子はひとまず「特に影響はない」と控えめに評価した。DRAMの回路線幅の縮小で先行したとしても、量産は難しいからだ。同社関係者は「不良品が30%以上出れば、採算性の問題で製品を発売することはできない。エルピーダが計画通り7月に新製品を量産できるかを見守るべきだ」と述べた。
実際、エルピーダは今年第1四半期に量産すると明らかにしていた30ナノメートル製造プロセス採用のDRAMすら量産できていないとされる。サムスン電子とハイニックスは既に量産に入っている。電子業界の関係者は「資金事情が苦しいエルピーダは、しっかり成熟していない技術開発内容を発表することで、資金調達の材料にしようとしているのではないか」と指摘した。
新韓金融投資証券のアナリスト、キム・ヨンチャン氏は「エルピーダが開発した製品は研究開発段階の試作品とみられる。エルピーダが約束通り反撃に成功するかは見守りたい」と述べた。
白承宰(ペク・スンジェ)記者
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