“牛肉はチェーン店用に加工”
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“牛肉はチェーン店用に加工”

5月5日 4時20分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

富山県や福井県などにある焼き肉チェーン店で集団食中毒が発生して3人が死亡した問題で、客が「ユッケ」などで食べた生の牛肉は、東京の卸売業者がこのチェーン店のためだけに加工した肉だったことが関係者の話で分かりました。厚生労働省は担当者を現地に派遣して、どの時点で大腸菌が付着したのかや、衛生管理の実態について詳しく調べています。

この問題は、焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の富山県と福井県などの店で集団食中毒が発生し、男の子2人と女性の合わせて3人が死亡したものです。食中毒の症状を訴えた客の多くは、生の牛肉を使った「ユッケ」を食べていましたが、これらの肉は、東京の卸売業者がこのチェーン店だけのために加工したものだったことが関係者の話で分かりました。この卸売業者は、雌の牛のもも肉をこぶし大にカットして真空の状態で包装し、冷蔵しながらこのチェーン店に届けていたということで、保健所の調査に対し「同じ部位の肉はほかの取引先には卸していない」と説明しているということです。さらに、この業者は保健所に対して「ユッケ用としてではなくあくまでも加熱用の肉としてチェーン店に販売した」と話しているということです。一方、チェーン店側は、「業者からはユッケにも利用できる肉だと説明を受けていた」と話しているということです。食中毒で3人が死亡するという異例の事態を受けて、厚生労働省は、国立感染症研究所の担当者を急きょ富山県に派遣し、どの時点で大腸菌が付着したのかや衛生管理の実態などについて詳しく調べています。