統一地方選2011
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【福島原発事故】放射性物質 2号機から海に排出か2011年3月27日 東京電力福島第一原発の放水口近くの海水から濃度限度の約千二百五十倍の放射性物質・ヨウ素131が検出された問題で、2号機の原子炉建屋の搬入口から排出口に水が流れた跡があることが二十六日、分かった。2号機の原子炉内から高濃度の放射性物質を含む水が漏れ、海へ流れ込んだ可能性がある。 東電や経済産業省原子力安全・保安院によると、水の跡を確認したのは二十五日午前。2号機は建屋が壊れずに残っており、ほとんど放水はされていない。このため放水した水が流出したとは考えにくく、保安院は「原子炉建屋の中から(漏出した)という可能性は否定できない」としている。 保安院は二十六日夜の記者会見で、水の跡で毎時一五ミリシーベルト程度の放射線が検出されたことを明らかにした。排出口は海につながっているという。 一方、東電は同日、2号機タービン建屋地下の「たまり水」が、1、3号機と同様、通常運転の原子炉内と比べて一万倍の放射性物質を含んでいると推定されることを明らかにした。保安院は、原子炉内の放射性物質がタービン建屋地下へ漏れ出た可能性が高いとみている。漏れた場所は分かっていない。 たまり水を地下から排出するため、1号機で仮設ポンプでくみ上げ、復水器へ入れる作業を始めた。復水器は発電タービンを回すのに使った原子炉からの蒸気を水に戻す装置。2、3号機の排水方法は決まっていない。 復旧作業では二十六日夕、2号機の中央制御室に照明がつき、4号機を除く制御室に明かりが戻った。 2号機の炉心への真水の注入も開始。これまで海水だったが、塩分による腐食防止などのため切り替えた。 2号機で十八日にタービン建屋地下で作業員がポンプの点検中、毎時五〇〇ミリシーベルトの放射線が測定されていたことも判明。東電はこの事実を作業員に周知せず、二十六日まで公表しなかった。東電は同日の記者会見で、情報を共有すべきだったとの認識を示した。 東電は、1号機タービン建屋地下のたまり水から十八日、高い放射線量を測定したと発表していたが、「2号機の間違いだった」と訂正した。
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