事件【放射能漏れ】「被曝量、年単位で考慮を」長期化で重視される積算値 1度に浴びるより影響は小さいが… +(1/2ページ)(2011.5.4 21:09

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【放射能漏れ】
「被曝量、年単位で考慮を」長期化で重視される積算値 1度に浴びるより影響は小さいが… 

2011.5.4 21:09 (1/2ページ)

 東京電力福島第1原発事故で、放射線量の総量「積算放射線量」が重視されるようになっている。1時間当たりの被曝(ひばく)量が低い値であっても、数カ月、1年間と続けて浴びた場合、放射線量は累積されていく。原発事故の長期化で、健康に与える影響を1時間や1日当たりでなく発生以降の年単位で考慮せざるを得なくなったからだ。

 例えば1時間当たりの放射線量が10マイクロシーベルトだった場合、単純計算で年間の被曝量は87ミリシーベルトとなり、発がんリスク増加の可能性が高まる100ミリシーベルトに近い数値になる。

 ただ、放射線量は地形や風向き、地上からの高さなどで変わり、一律ではない。福島県によると、福島第1原発から北西約30キロの浪江町の小学校で4月5日に計測された放射線量は、地上から高さ1メートルの位置で毎時21マイクロシーベルトだが、地表では30マイクロシーベルトと約1・5倍だった。ちりなどに含まれた放射性物質が降下した影響とみられている。

 政府は事故発生当初、「数日間で50ミリシーベルト」というあいまいな基準で避難区域を設定していた。

 しかし、原発事故の収束が見通せる状況ではなくなったため、年間20ミリシーベルトという被曝量を基準に用いて避難区域を改めて設定。計画的避難区域に設定された浪江町の1地点では、来年3月までの積算放射線量が235・4ミリシーベルトに上ると文部科学省が予想している。

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