国際【グローバルインタビュー】「日本が領土失ったのは正当な罰」 露タス通信、ゴロブニン東京支局長+(1/3ページ)(2011.5.4 18:00

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[国際]ニュース トピック:ロシア

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【グローバルインタビュー】
「日本が領土失ったのは正当な罰」 露タス通信、ゴロブニン東京支局長

2011.5.4 18:00 (1/3ページ)

 旧ソ連の最高指導者として1991年4月に初訪日したゴルバチョフ・ソ連大統領と海部俊樹首相(当時)が日ソ共同声明に署名して20年。北方領土をめぐる日本とロシアの領土返還交渉は、現在も先行きが見えない状況にある。日露双方の考え方にはどのような差異があるのか。連載「ソ連崩壊20年」の番外編として、イタル・タス通信社東京支局長のワシーリー・ゴロブニン氏に電話で聞いた。(黒川信雄)

 -領土返還交渉において、日本人とロシア人の間で思考や交渉の進め方にどんな違いがあると感じるか

 「さまざまな、細かい問題について、意見の不一致がある。まず、第二次世界大戦の終わり頃をどのように評価するか。ロシアでは社会の多数の人々は、日本が当時、帝国でナチス・ドイツとの同盟国であり、旧ソ連を脅かしていたと考えている。だから、1945年8、9月の(旧ソ連の)作戦に対しても、この大枠で捉えている。つまり、日本が領土を失ったのは、正当な罰だという考え方だ。一方の日本は、旧ソ連の戦争参加については、全く違う観点で見ている。

 また他の例を挙げれば、56年の日ソ共同宣言があるだろう。日本の解釈は、旧ソ連が日本に2島の返還を法的に認めたというものだが、ロシア側にとればこれは、約束ではなく、(2島返還の)提案だったということだ。そして、日本が我々の提案を拒否し、今も拒否し続けている。ロシアが二島返還を提案したというのは、あくまでも平和条約を結んだ後に、いわば「プレゼント」として「譲る」というスタンスだ。「譲る」ことはできる。でも「返還」ではない。ここが微妙なところだ。

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