来季からJ2に降格するFC東京に、仰天指令が下った。クラブの村林裕社長(57)は9日、続投が決まった大熊清監督(47)に対して「全勝でぶっちぎれ!!」と、38勝完全Vを“厳命”。来季体制が固まっていく中、チームの要である元日本代表MF石川直宏(29)もこの日、残留を表明。来年1月のアジア杯(カタール)の予備登録メンバー50人の中に、最多6人が選ばれながらJ1に残れなかったタレント軍団は、J2史上最高の結果を残しての復帰を目指す。
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神戸にまさかの逆転を許し、J2降格ショックに沈んだFC東京が、再び前を向いて歩きだした。最終節(4日)から4日間のオフが明け、大熊監督の来季続投が正式に発表された。1年でのJ1復帰を期す指揮官は「スッキリ?そうですね。選手もスタッフも全力でやってきた中、終わってしまったという脱力感もあるが、一歩でも進まないといけない」と言い切った。
25日の天皇杯準々決勝は残っているが、既に気持ちは来季‐。J2で史上最強を目指す。大熊監督は「社長からも『全勝でブッチぎれ!!』と言われている。それぐらいの意気込みでやる」と宣言。今季、2敗しただけでJ2優勝を果たした柏を超える“快挙”、全38戦38勝にあえて挑む。
追い風もある。既にFW平山、GK権田らが来季も残る意向を示している。チームで影響力の大きいMF石川もこの日、残留を表明した。「(クラブから)来季も必要と言ってもらえて、僕も東京で頑張りたいという気持ちを伝えた。あとこのメンバーで来季もやりたいとも伝えた」。複数年契約のため、推定3000万円の基本は変わらないが、勝利給など出来高部分の廃止には理解を示している。
今季は、本拠地・味の素スタジアムでわずか1勝(開幕戦)しか挙げられず、引き分けも12試合と勝ちきれない勝負弱さも露呈。クラブトップからの『全勝指令』は、タレント軍団に執着心を植え付ける意味もある。
「悔しさを持っている選手で戦いたい。強くなれるという実感もある」と石川は話す。J2降格という屈辱をかみしめつつ、FC東京は夢の全勝Vを目指す。
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