2011年3月10日 20時37分
民主党の安住淳国対委員長は10日の与野党国対委員長会談で、11年度予算関連法案のうち、3月末に期限が切れる租税特別措置と子ども手当を暫定的に延長する「つなぎ法案」を議員立法で提出する方針を正式に伝えた。野党側は態度を保留したが、自民党の谷垣禎一総裁は同日の記者会見で「国民生活や経済取引の無用な混乱は回避しなければいけない」と述べ、租税特別措置を3カ月延長するつなぎ法案には賛成する考えを示した。
一方、民主党は来週にも、現行の子ども手当(月額1万3000円)を6カ月延長するつなぎ法案を国会に提出する。共産、社民両党は法案に賛成する構えだが、参院では与党と合わせても119議席にとどまる。参院に2議席を持つ新党改革は反対する見通しのため、与党は参院で否決された場合、共社両党の協力を得て衆院で再可決する構えだ。
ただ参院民主党には、衆院再可決を想定した子ども手当のつなぎ法案には「参院軽視」との不満もくすぶる。輿石東参院議員会長は10日、菅直人首相との会談でこうした懸念を伝え、その後の党役員会でも「より丁寧に各党の理解を得る努力が必要だ」と訴えた。
岡田克也幹事長は同日の記者会見で「共産、社民だけでなく、自民、公明にも協力してほしい」と、成立に向けた幅広い協力を訴えた。【高山祐、念佛明奈】