2011年3月8日 11時32分 更新:3月8日 13時19分
米国務省のケビン・メア日本部長(前在沖縄米総領事)が沖縄について「ごまかしの名人で怠惰」などと発言した問題で、沖縄県議会と那覇市議会、浦添市議会は8日午前、発言の撤回や県民への謝罪を求める抗議決議を全会一致で可決した。高嶺善伸・県議会議長は今週末に上京し、在日米国大使館に直接抗議する。
県議会の抗議決議は「県民の心を踏みにじり、県民を愚弄(ぐろう)し侮辱した発言。断じて許せない」として米国務省やメア氏に抗議し「発言の撤回と県民への謝罪を強く要求する」内容。メア氏が「総領事時代も差別的言動を繰り返した」としたうえで、米軍普天間飛行場移設にも言及し「日米交渉に関与してきた実務者が、今なおこのような認識を持つのは極めて遺憾で看過できない」とした。
那覇市議会の抗議決議は「戦後65年間、基地の重圧にさらされた県民を愚弄した発言。差別的で、沖縄を植民地扱いしている」と非難。メア氏の辞任を求めた。【井本義親】