2011年3月6日 20時47分 更新:3月6日 23時1分
ニュージーランド・クライストチャーチ付近で起きた地震で、外務省海外邦人安全課は6日、安否不明だった日本人28人のうち富山県魚津市の平内好子さん(61)の死亡が確認されたと発表した。歯型が一致したという。日本人の死亡が確認されたのは初めて。
平内さんは富山県立滑川高校の校長を務めた元生物教師。「もう一度学生に戻って英語を勉強したい」と昨春、富山市立富山外国語専門学校に入学。クライストチャーチ中心部にあるCTVビルに入居していた語学学校「キングス・エデュケーション」に留学し、被災した。一時は救出されたとの情報があったが、その後、生存が確認できなくなっていた。
CTVビルでは平内さん以外に27人の日本人留学生がいたとみられ、安否が確認されていない。
菅直人首相は6日夜、ニュージーランド・クライストチャーチ市の地震で、平内好子さんの死亡が確認されたことに関し、「心からお悔やみを申し上げます。平内さんの、夢を絶たれた思いを考えると胸の張り裂けるような思いがする」と弔意を示した。首相官邸で記者団の質問に答えた。【吉永康朗】