情報提供を呼び掛けるチラシを配る山田勲さん(右)=蟹江町の近鉄蟹江駅で
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「早く犯人が捕まってほしい」。2日で発覚から2年を迎えた蟹江町の会社員山田喜保子さん=当時(57)=方で家族3人が殺傷された事件。情報提供を求め、近鉄蟹江駅でのチラシ配りに初めて参加した3男の勲さん(27)は、乗降客に「お願いします」と声を張り上げた。
勲さんは駅改札口前に蟹江署特別捜査本部の捜査員ら15人と1時間ほど立った。乗降客に頭を下げながら、犯人が残したとみられるパーカや布袋の写真が載るチラシを差し出し、協力を求めた。
喜保子さんと兄雅樹さん=当時(26)=を殺害された上、自身も襲われて首を負傷した。チラシ配りに加わったことを「情報が集まればと願って…」と言葉少なに話した。
特捜本部によると、現在は35人態勢で捜査を続けている。これまで479件の情報が寄せられたが、犯人に結び付く有力情報はない。今年に入ってからは10件にとどまり、尾田政勝蟹江署長は「幅広い情報を求めている」と呼び掛ける。
山田さん一家と親しかった近所の男性は「記憶が風化する前になんとかしてほしい」と願う。蟹江駅でチラシを受け取った男性会社員(36)も「なんとか早く解決してほしい」と話した。 (伊藤隆平)
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