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【プロ野球】伝説から26年 再びG戦で 阪神クリーンアップ3連発2011年5月4日 紙面から
◆阪神7−3巨人次々とスタンドに消えていく白球に、阪神・真弓監督は26年前の光景を重ね合わせていた。3回だ。3番鳥谷が右翼席中段へ1号2ラン。4番新井貴は3試合連続となる4号を左翼へ。そして5番ブラゼルは今季1号を右翼へ運んだ。 3者連続本塁打は球団史上9度目だが、クリーンアップの3連発となると意味が違う。球団史上ただ1度、日本一となった1985年、今も語り継がれるバース、掛布、岡田が甲子園の巨人戦で槙原から放ったバックスクリーン3連発以来となる伝説再現だ。 開幕から16試合ノーアーチ、前打席まで20打席無安打と、極度の不振に陥っていた昨季47発のブラゼルにとっては今季初アーチ。指揮官は「これで変わってくる」と最大の収穫に挙げた。ブラゼルはここまで、打率は1割台に低迷。開幕から2週間、故郷の米国アラバマ州から来日していた母のメアリーさん(58)に勇姿を見せることができなかった。先月末には、アラバマ州を中心に342人が死亡する竜巻が発生。家族は無事だったが、被災地タスカルーサに住む友人10人が家や車を壊された。「最悪だ。日本の地震といい、今年は何でこんなことが続くんだ。誰か、変えてくれ」。涙を浮かべ、世界をのろった。そのブラゼルに飛び出した待望の一発。「正直ホッとしたよ。1本出てこれで楽しんでプレーしていけるんじゃないかな」。ただのクリーンアップ3連発ではない。開幕からくすぶり続けていた猛虎打線がようやく目覚めた。 (宮崎厚志) PR情報
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