【事務所報告/メルマガ】桜井淳のトレッキング写真集No.9-ロッククライミング修行編-
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マスコミと大学向けの本欄には、桜井淳水戸事務所、カリフォルニア事務所、ニューヨーク事務所の(1)業務内容、(2)桜井淳経歴・哲学・著書、(3)日米大学での作業内容、(4)学術セミナー開催案内などが掲載されています。本欄のコピー・引用・電子媒体へのリンクは禁止します。本欄のUSA版も公開中です。毎月、本欄とは別に、メルマガ「桜井淳&事務所スタッフの作業内容」を発信しています。
桜井淳の著書・共著・編集・監修・翻訳など(国会図書館で閲覧可能)
「原発のどこが危険か」(朝日新聞社、1995)__「原発事故の科学」(緊急増刷、日本評論社、1992)
「原発システム安全論」(日刊工業新聞社、1994)。NUREG-1150などを基に日米原発の各機器安全レベルや炉心溶融レベルが具体的な数値として読み取れる他に例のないまとめ方になっています。これを読むと福島第一発電所のシステム上の問題点が読み取れます。
「新幹線「安全神話」が崩れる日」(講談社、1993)___「崩壊する巨大システム」(時事通信社、1992)
「原発のどこが危険か」(朝日選書新版、緊急出版2011.4.8、約1万冊、朝日新聞出版、1300円(2011)。監修「原子力事故自衛マニュアル」(青春新書改定版、緊急出版2011.4.7、約3万冊、青春出版社、900円(2011))。 両者とも、発売から3-4日しか経っていませんが、非常によく売れているため、前者は3000冊の増刷、後者も2万冊の増刷が決まりました(2011.4.11現在)。後者はさらに2万冊の増刷が決まりました(2011.4.18)。後者は、計7万冊となり、ベストセラーのめやすの10万冊に近づきました。桜井は、本を売るための出版社の意図を汲み、監修を引き受け、原稿の明らかな誤りについては修正し、微妙な問題や意見の分かれる問題については、執筆者の考え方を優先しました。前者はさらに3000冊の増刷が決まりました(2011.4.26現在)。硬い本が1万部以上売れればベストセラーと言われています。発売から2週間ちょっとでここまで伸びるとは驚きです。
水戸事務所は、3月11日午後2時46分ころ、震度6強の地震に遭遇、機能喪失し、1日かけて、何とか、業務再開しました。スタッフは、みな、あまりの大きな揺れに、死を覚悟したほどでした。
数千冊の書籍が本棚から落下し、滅茶苦茶に散乱してしまいました。書棚の耐震対策用の金具が大きく変形して外れていました。それでも大被害をまぬかれたのは耐震対策用金具のおかげでした。揺れの激しさが読み取れました。
停電・断水の中、まったくの機能喪失でした。復旧のために意外に役に立ったのは、登山用のヘッドランプ、それに、足腰を鍛えるためのザックに入れていた模擬荷物の15本の2ℓミネラルウォーター(具体的には「黒部源泉水」)でした。1日後には床の雑巾がけまで済ませました。今後、修復しなければならないものは、変形した耐震対策用金具の取り替え、それに、幅1mくらいの塀の崩れだけです。幸運なことに、大地震の割に、損傷は、きわめて軽微でした。と言っても、書類や書籍は、ただ、緊急に戻しただけで、元のように、分野別・論理別に整理できておらず、今後、時間をかけて、徐々に整理し直さなければなりません。
桜井淳は、地震発生の24時間後の12日午後からやっとマスコミ対応できるようになり、深夜、テレビ朝日の用意したタクシーで東京に向かい(常磐線不通、常磐高速道閉鎖)、まず、13日早朝と昼、テレビ朝日のふたつの特番にゲスト出演しました。新聞・テレビから受けたインタビュー件数は、2日半で75件(新聞・テレビ・週刊誌・月刊誌など)に達しました(2011.4.12補足-1ヵ月間で150件)。
3月13日夜、ひと仕事終わった後、疲れを癒すために、また、大震災の恐怖を癒すために、宿泊ホテルのバーで、ハイネケン(ゴールド)2杯、ウイスキー(オンザロック)2杯。14日夜もまた、大震災の恐怖を癒すために、ホテルのバーで、ハイネケン(ゴールド)2杯を飲んだ後、テレビ朝日の用意したタクシーで水戸に戻りました。
水戸では、余震が続いているため(2011.4.12補足-1ヵ月間で数百回もあり、中には比較的大きな揺れもありました)、家族と事務所スタッフが心配になり、3月15日深夜、一端、水戸事務所に戻りました。家族と事務所スタッフが心配だっただけでなく、東京直下型地震の発生を恐れ、とくかく、巻き込まれたくなかったため、東京から逃げ出しました。震源地が、宮城沖、福島沖、茨城沖、栃木、長野、新潟(2011.4.12補足-その後、静岡、千葉、・・・・と繰り返されました)と複雑に変化する中、その確実な意味が解読できず、直感的に、東京直下型地震や東海地震のような大きな異変の前兆と受け止め、逃げ出すことを優先しました。
福島第一原子力発電所の事故は拙著「原発のどこが危険か」(朝日選書)と「原発システム安全論」(日刊工業新聞社)で指摘・考察・予言したとおりの地獄絵でした。言葉もありません。被災者のすべての皆様に対して支援したい心境です。
なお、本欄2月の「【事務所報告】桜井淳の2011年(CY)における新聞・テレビからのインタビュー対応など(途中1)」に、今回のマスコミ対応の詳細を追加しておきました。
つぎの内容は、大震災1週間後、メルマガ会員に、メーリングリストによって、送信したメールです。
関係者各位殿
桜井淳・水戸事務所です。
大変大きな地震でしたが、皆様は、ご無事でしたでしょうか。
水戸は震度6強でした。道路が飴のように曲がり、波打ち、家が大きく揺れ、大地が裂け、奈落の底に落ちるのではないかという恐怖感がありました。
しかし、家族・事務所スタッフとも無事でした。
新自宅と事務所(旧自宅)は、いずれも、数千冊の本が散乱し、元に戻すのが大変でした。新自宅は、幸運なことに、数箇所の壁の亀裂程度で、軽微な損傷で済みました。
地震後24時間で、マスコミへの対応ができるようになり、1週間で120件のインタビュー(新聞・テレビ・週刊誌・
月刊誌)に応えました。
それにしても福島第一発電所の事故はひどい内容です。歴史的に見てもひどい事故です。
執筆した原稿のうち、「東京新聞」文化欄と「茨城新聞」文化欄は、すでに掲載されています。「週刊エコノミスト」は3月21日に発売される号に掲載されます。「日経ものづくり」4月号は3月26日に発売されます(速報)。「潮」5月号は4月4日に発売されます。
いま、「新潮45」(5月号)と「日経ものづくり」(5月号)から依頼された長い論文を執筆中です。
拙著「原発のどこが危険か」(朝日選書)は、福島第一発電所事故の新稿を追加して、第2版が1万部、4月初めに緊急出版されます。監修した「【原発事故】自衛マニュアル」(青春出版社)も新稿を追加して、第2版が3万部、4月初めに緊急出版されます。両方ともすでに新稿を渡してあります。突然、緊急出版の話が舞い込んだ時には、思ってもみないことであったため、本当に驚きました。
水戸は、まだまだ、余震が続き、時々、家から飛び出ます。これまでに数百回の余震でした。いまだに夜も安心して眠れません。まさかこんな経験をするとは夢にも思っていませんでした。しかし、大震災や津波で死亡した人達や私財をすべて失った人達に比べたら、私が被った被害など限りなくゼロに近いでしょう。今後、個人として、水戸事務所として、被災者には、できるだけの支援を続けるつもりです。これから被災地の現場を1ヵ月くらいかけて調査します。
こんな状況ですが。