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help RSS 実録・ウユニへの道程

<<   作成日時 : 2010/03/04 00:45   >>

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明りがあること

水が飲めること

雨が降っていないこと

寒さを感じないこと

道路に穴があいてないこと

待ち人がいつ来るかを知っていること






…ってすごい幸せだと感じた24の春。

mixi, Facebookでも書きましたが、通常所要10時間のボリビア首都―ウユニ間が、40時間かかりました。

原因は水害による車両通行不可能。


26日夜7時首都ラ・パス出発

27日朝7時 運転手に全員バスから降りるように指示される

…完全にはまった

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この前には川ができていて、一本道には川の両側に5台ずつバスが並び、
一台一台川渡りにチャレンジしていく始末。

我らがPanasur(パナスール)車は挑戦車一号にして見事にはまったわけです。


二台目も沈没。
しかし、後の8台は通過成功。
沈没2号のバスは、同社のバスが後続にいたため、全員救出される。


私の乗っていたバスの乗客、30名のみが山に残される。
ここから運転手が非効率的に車体救出に乗り出す。

信じられますか?この状態で夕方4時まで粘るんですよ、この人たち。

乗客も呆れて、トランプとか、読書とか、昼寝に明け暮れる。

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少し先に捨てられていた廃車が動くことが判明したものの、まだはまったバスをそのバスで引き上げようとし、
タイヤがまた地面に埋まっていく様を見て、乗客ぶち切れ。

早く、うちらを救って下さい。



乗せてくれたものの、なぜかまた運賃を払えとか言う始末。

また乗客クーデター。

そして、このバスもわずか5メートル進んだだけでエンスト。


通りすがりの軽トラに隣町まで乗せていってもらおうとする。30人。。。

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また5メートルで土に埋まる。




その時救世主が。

日本人観光客2名のチャーターしたランクルが通過。

懇願して、2名だけタクシーのある町に運んでもらえることに…

30名のうち、そこにいた日本人は私含めて9名。

英語がまだできた方のこにーちゃん、選出。
あと、5人組の男の子のリーダーFくん選出。





乗客たちに「タクシー見つけてくるからっ!待ってて!」と言い残し、その場を去る。

途中のセキュリティポイントのおじちゃんに、

「今、助けのバスが通ったから安心しなよ。ここを必ず通るからここで待ってな」

と言われたため、乗せてくれた日本人の方に深々とお辞儀をして別れる。




セキュリティのおじちゃん、2時間待ってもバス来ないんですけど…

英語の通じないおじちゃんに、絵とたどたどしいスペイン語で、バスが埋まってる方面から来た人に
状況を聞いてよ!と懇願。


「あー、そのバスも横転してたよ」





おじちゃんに、次来た車に、目的地ウユニまで私たち2人を乗せていってとお願いしてと頼む。


結果、下が水浸しのトランクに詰め込まれる。

「超悪路をトランクの中で過ごすって、人質か自分!!」と、笑うしかない状況の中、

目的地ウユニに夜9時に到着。





目の前のホステルのロビーに駆け込んでランクルをチャーターしてもらう。

ここウユニにはタクシーがない上に、超悪路で道に川ができているため、夜は車が出せないのが常識。


お金を積んで、解決。
1台130USD。

人命第一!!



あとは、夜中2時ころに帰ってくるみんなを待つだけだと思い、寝ずに寒いロビーでみんなの帰りを待つ。

2時。

3時。あ、もう一人の男の子疲れて寝ちゃった。

4時。

5時。なんで帰ってこないんだろう…泣

7時。夜が明けた…

9時。丸2日くらいごはんたべてないなー。


そして、昼11時。

日本人9名とオーストラリア人の女の子2名がチャーターしたランクルに載って無事生還
安心して涙止まらず…


他の乗客は、我先にと自分たちでヒッチハイクしてウユニに着き、
山に残っている子たちのことなど気にせずに、その日の塩湖ツアーに向かっていましたw




別に悪路の中、泥沼に突っ込んだPanasur社に怒りを感じているわけではありません。



ただ、何時間も乗客を外に放置したままで救助が来ない。

高山病でグロってた乗客を雨の中、スタックしてたバスの中にすら入れようとしなかったこと。

やっとバスの中に入れたと思ったら、お金を請求しようとしていたこと。

私たちがランクルをチャーターしなかったら、乗客はあともう1日山で過ごさなければならなかったにも関わらず、
そのチャーター代を会社が払うのをずっど拒否していたこと。

結局半額しか返ってこなかったこと。

一度も会社が謝らなかったこと。

他の国の乗客が「自分たちだけ助かればいい」と、スペイン語の話せない日本人、オーストラリア人を平気で置いていったこと。





極限状態に追い込まれると、人間の本質が、悲しいことに、垣間見えた気がしました。

なにが正解かなんて分かりませんでした。

みんな怪我してもしょうがないのは分かっているし、

自分がしっかりしなきゃ他人に迷惑をかける。

誰も助けに来てくれない。


…でも、私は他人を差し置いてでも自分が助かりたいと思ったら、

「自分は人間として失格だ」と思いました。











…惨劇の後、ウユニは快晴の空で私たちを迎えてくれました

人間なんて、文明なんて、自然を前にしたらちっぽけですね。

画像画像画像

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コメント(7件)

内 容 ニックネーム/日時
惨劇なんだろうけど、こにいが書くとさわやかな感じになるね><。前向きで思いやりがあるましゅまろちゃんを垣間見ることが出来ましたやっぱましゅまろちゃん大物になるよー将来!!日本に帰るまで気をつけて思いっきり楽しんできてねー!!!また更新まってるなりー!!
yoppio
2010/03/04 01:42
おもしろっ笑

こにぃさんは元気で良かった^^
ぺっぱー
2010/03/04 07:58
よくぞサバイブしました。
えみちゃんの日記を読んで、えらい!とかっていうより
何かほっとしました。えみちゃんはえみちゃんだな、と思って。
写真の笑顔が最高。。
わっきー
2010/03/04 12:07
よくぞサバイブしました。
えみちゃんの日記を読んで、えらい!とかっていうより
ほっとしました。えみちゃんはいつでもえみちゃんだな、って。
写真の笑顔、最高!!!
わっきー
2010/03/04 12:09
あ、書かれてないと思って同じ事書いちゃった笑
わっきー
2010/03/04 12:09
>よしめぐ 結果みんながみんな助かったからさわやかに感じられるような文がかけたのかなー?もう生きていれば十分幸せです
>ぺっぱー こにぃは腐ってもこにぃです。つまり、元気です。
>わっきー 何回でもコメントは超ウェルカムですw ボリビアでもいつものえみちゃんです。ウユニ、つらかったけど、まじ良かった!!今度は一緒にこよう
こにたん
2010/03/06 05:44
ども、最初の写真で右端に写ってるジローです。
ふとパナスールでググったら小西さんのブログ発見しちゃいました。
ぼくたちはあれからバスに乗るときはSemiCamaをさけてCamaを選ぶようにしました。^^;
今は3,4日前に日本に帰ってくることができ、時間に正確な日本の交通事情のありがたみを噛みしめてる毎日です。
これからの旅もどうかご無事でノシ。
ジロー
2010/03/16 08:32

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