社会

「日本の原発は地震津波の設定条件が低い」
(福井県)
福島第一原発と同じ型の原子炉格納容器の設計に携わった技術者が3日講演し、「日本の原発は地震・津波の設定条件が甘い」と指摘しました。

3日の憲法記念日に合わせて県平和センターが平和や安全について考える講演会を開いたもので、福島第一原発と同型(沸騰水型)で女川原発や柏崎刈羽原発などの原子炉格納容器を設計した後藤政志さんが講師を務めました。

後藤さんは福島第一原発の事故を受けて「今回の事故の原因は想定外の地震・津波によるものではない」としたうえで、「自然現象に想定外などなく日本の原発は設計の段階で地震や津波の設定条件が低いことが根本的な問題」と指摘しました。

また「これまでの原発は安全とみなした運転を続けているだけで、機械の故障やヒューマンエラーなど技術的な安全対策は不十分」と強調しました。

会場にはおよそ100人あまりが詰めかけ、設計者としての訴えに耳を傾けていました。
[ 5/3 18:55 福井放送]