2011年05月02日 (月)

【いまここ・学校等の放射線量問題】

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学校での子どもの被ばくを、どう最小限に抑えるかをめぐって、福島の住民や地元自治体の間に困惑が広がっています。
文部科学省では、子どもが外に出る時間を8時間と見積もって、1時間あたり3、8マイクロシーベルト、年間20ミリシーベルト以下という目安を示していますがそれが妥当かどうか、異論もあるからです。

2日にニュースウォッチ9で放送した特集の内容を掲載します

 

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「福島の子どもの気持ちを考えて下さい/20ミリシーベルトは撤回する」。
「親は子どもを守る責任がある」。

環境NGOや福島県の住民が文部科学省や厚生労働省に対して行った申し入れ。
「子どもに大人と同じ年間20ミリシーベルトという基準を適用するのはおかしい」として撤回するよう要求しました。

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不安を少しでも解消しようと福島では校庭の表面の土を取り除く動きが広がっています。
この週末には伊達市でも作業が。

子ども:「思いっきり外で遊べないことがいやです」。

保護者:「何が正しいのか、何が間違っているのか、我々もその辺はよく分かりませんので、非常に戸惑っていると言えば戸惑っている」。


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そして、国会でも。

「子どもに20ミリシーベルト、撤回していただけませんか。放射線管理区域の4倍、こんな数字を子どもたちに強いている.ただちにやめるべきだと思うんですけれども」


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その発端となったのは、先週、金曜日のこの発言でした。

3月に内閣官房参与に任命された、原子力の専門家で東京大学大学院教授の小佐古敏荘氏が記者会見し、文部科学省などが、福島県の小学校などの校庭での活動を制限する目安を、1年間の放射線量の累積で20ミリシーベルトとしたことについて批判しました。
小佐古敏荘教授:「この数値(年間20mSv)を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず・・・私は受け入れることができません」

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福島県の学校などで校庭や屋外での活動を制限する目安が示されたのは先月19日。
年間の被曝量を20ミリシーベルト以下に。
そのため、学校などの敷地で、1日8時間、屋外にいる計算で1時間あたり3、8マイクロシーベルトを上回った場合、屋外での活動を制限するというものです。
小佐古氏が疑問を唱えた「年間20ミリシーベルト以下」という目安はどう決まったのか。

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政府側の説明は、「政府としては、原子力安全委員会の、そういう(小佐古)参与の意見も含めた議論の結果に基づく助言で対応しているところでありまして・・」。


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その原子力安全委員会は。

「安全委員会のほうで子どもたちに一年間20ミリシーベルト浴びせてもいいですよと申し上げたことはまったくない。なるべくとにかく低くするとその原則を守った上で、それ(基準)を使うことは差し支えないと」

つまり、数値はあくまでも「上限」の値であって、被ばく量を減らす努力の必要性を強調しました。

 

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被ばくを減らそうと自治体は独自の判断で事業を進めています。
先月、放射線量が国の目安を上回った小中学校などで、放射性物質が付着している可能性のある校庭の表面の土を取り除いた郡山市。

作業の結果地表から1センチのところの放射線量は1時間あたり4.1マイクロシーベルトから1時間あたり1.
9マイクロシーベルトと半分以下に。一定の効果をあげました。

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ところがこの処理に対する政府側の反応は。

「(校庭の土は除去する必要があるのか?)今回文部科学省から示した指針に基づいて対応していただければ、除去する必要はない」。


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いったいどうすればいいのか。
きょう、菅総理大臣と面談した福島県の副知事は土の処分方法について国が基準を示すよう要望。
あわせて、校庭での活動制限について、説明を求めました。
「政府の関係者の中でいろんなお考えがあるものですから、県民が非常に不安に思っている。国としての考え方というものをしっかり説明していただいて、不安を取り除くような対応していただきたい」。

投稿者:かぶん | 投稿時間:22:18  | カテゴリ:解説コーナー
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