2011年5月3日20時55分
宮城県気仙沼市のがれきの中に流木の十字架が立っている。津波で全壊した「気仙沼第一聖書バプテスト教会」の跡地に牧師たちやボランティアが作った。1日、信者らが集まって震災後初の礼拝があった。同教会の牧師で避難所で暮らす嶺岸浩さん(63)は「多くの人の心の慰め、癒やしの場になれば」と話す。
嶺岸さんは3年前、気仙沼湾近くに教会を建てた。現在は各地の教会を通して送られる支援物資を被災者に届けている。
礼拝後、米国やカナダ、シンガポールなどから支援に来たキリスト教徒たちが周辺のがれきを撤去し、十字架を真っすぐに立て直す作業をした。作業に参加したデビッド・トレスさん(50)は、これまでハイチの大地震など、各国の被災地で活動してきた。「東北の被災者たちが互いを思いやって行動している様子にとても感動している」と話した。