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ハノイの小学校は今日も休校です。:ハノイの冬
2011/01/17 23:41

ハノイの小学校はここ連日、休校が続いています。理由は「寒さ」。

ベトナム国内では、日中気温が10度を下回ると小学校は休校となります。ここ連日の日中気温が10度前後のため、小学校も連日休校になっています。2011年の冬は「大寒波」と報道されており、各地で被害も出ています。日系企業にとっても、小学校の休校は小学生を子供に持つ自社スタッフの欠勤にもつながり、笑ってはいられません。


小学校には暖房器具がありません。

日本と比較すると気温「10度」は比較的温かい冬の日です。ただ、ベトナムにはストーブなどの暖房機器は一般的ではありません。一般家庭でも、飲食店でも、そして小学校でもこれは例外ではありません。暖房器具が買えないのではなく、その燃料代が高いことに起因するのだと思います。

いずれにせよ、日中暖房がない教室で勉強することは小学生にとって非常に厳しい環境かなと思います。小学校自体が休校となることは、合点がいくところです。

ところで、ベトナムの学校が休校か否かは朝の天気予報で決まります。毎朝ベトナムテレビ放送局(VTV1)の朝6時30分の天気予報の予報気温が下記基準値を下回ると、学校は休校となります。

(休校となる基準日中気温)

※行政官庁は2度以下で休業

日系企業に与える影響は「大」:

小学校の休校はベトナムに進出する日系企業にとっても、大事な問題となってきます。理由は特に小学生の子供がいる母親が、仕事を休み、日中の子供の面倒を見る必要があるためです。

ベトナムでは共稼ぎが一般的です。また、夫婦いずれかの親と同居することも一般的です。これまでは、何かあった場合の日中の子供の面倒は「おじいちゃん」や「おばあちゃん」が見るという伝統的な役割分担があったようです。

一方、最近の都市部は核家族化が進んでいます。地方から都市部への移住が進んでおり、都市部内や近郊のアパートに両親と子供2名の4人住まいという生活スタイルが出てきました。これにより、子供に日中何かあったときは両親が対応するという日本と類似する生活形態になってきています。中所得層ではお手伝いさんを雇用するケースもありますが、場合によっては職場を抜け出す必要があることは、日本もベトナムも変わらないようです。

ところで、ベトナムに進出する日系企業は女性を中心に職場作りをしています。多くの日系企業のオフィスでは7割以上が女性従業員が占めているのではと思います。理由はいくつもあるようですが、「男性よりも女性の方が戦力になる」という日系企業コミュニティーに語り継がれる経験即に基づくものが一般的かと思われます。

すると、小学校の休校により、日中の子供の面倒を母親が見ることになる。必然、母親は会社を休まないとならない。日系企業のオフィスは女性中心である。「あれ?今日は職場に人が少ないな?」となっていきっます。


思わぬところに、小学校の休校が現地進出日系企業に飛び火しています。

カテゴリ:教育制度

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