２日午前11時20分ごろ、広島市中区江波栄町の民家付近でイノシシが歩いているのを女性が見つけ、１１０番した。イノシシは同区江波、舟入地区の計４カ所で女性や子どもを次々襲い、計６人に軽いけがを負わせた。

　中区によると、イノシシは雌の成獣で体長約１メートル、体重約１００キロ。天満川を泳いで広島湾に出るなどして逃げ回り、約４時間後、江波沖町の沖合で地元の猟友会メンバーに殺処分された。

　広島中央署や市消防局などの調べでは、イノシシは午前11時35分ごろ、発見現場から北東に約１キロ離れた江波本町で、自転車の女性(77)に体当たりして転倒させた。さらに西に約２５０メートルの場所で男児(1)の乗ったベビーカーをくわえて横転させ、男児の母親(28)の左足をかむなど３人を襲ったという。

　その後、川に入るまで直線距離で約２キロにわたって逃走。自転車の女性(57)の右足と、取り押さえようとした広島県警自動車警ら隊の警部補男性(41)の左手をかんだ。

　現場は市中心部から南西に位置する住宅街。

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【写真説明】捕獲しようとする警察官とにらみあうイノシシ（２日午後３時25分）

【写真説明】広島湾で猟友会メンバーに追いつめられたイノシシ（２日午後３時30分）