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スーちゃんカラー「青」テープでお別れ

ファンの手によって舞った「スーちゃんカラー」のブルーテープ
ファンの手によって舞った「スーちゃんカラー」のブルーテープ

 1970年代からキャンディーズとともに歩んできた50、60代のファンも、スーちゃんこと田中好子さん(享年55)を見送った。25日、葬儀・告別式が営まれた東京・港区の青山葬儀所にはファン約1400人も参列。出棺時には、スーちゃんのイメージカラー、青色の紙テープを投げ、別れのシーンを演出した。

 田中さんのひつぎを乗せた霊きゅう車がゆっくりと進むと、一斉に青色の紙テープが投げ込まれた。青色は、スーちゃんのイメージカラー。葬儀所内が瞬時に彩られた。

 「スーちゃ~ん!」。33年前の後楽園球場での解散コンサートでも使用したハチマキをした全国キャンディーズ連盟(全キャン連)の代表石黒謙吾さん(50)が、号令をかけた。他のファンもそれに続いた。声援を受け、夫で喪主の小達一雄さん(56)は、車の中からファンに田中さんの位牌(いはい)を向けた。

 全キャン連は、キャンディーズの解散とともに自然消滅していた。しかし、07年に亡くなった熱心な男性ファンが「葬儀でキャンディーズの曲を流してほしい」と遺言。それを機にファン仲間が、当時のマネジャーで解散コンサートの総合演出をした大里洋吉氏(現アミューズ相談役名誉会長=64)に「ファンの同窓会をしたい」と相談した。

 08年、「全キャン連」は復活し、願い通り「キャンディーズ・フィルムコンサート」が行われた。現在のアイドルファンも倣う「組織型応援スタイル」を築いたファンたちは、今月4日にも集会を開催。この日は、その際に作った「1973~1978年」(キャンディーズ活動期間)を記した旗を持参していた。

 石黒さんは「スーちゃんに見てもらえれば」の思いを込め、力いっぱい旗を振った。「差し出がましいけど、本人は一番やってほしいことをしてくれたと思う。位牌を見せてくれたのはうれしかった。38年間、本当にありがとうございました」。生前、「みんなに見送られたい」と話していた田中さんの思いに応えた「最後の応援」だった。【荒木俊晴】

 [2011年4月26日8時42分 紙面から]

キーワード:

キャンディーズ

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