『週刊ポスト』平成23年5月6日・13日号
今週の「週刊ポスト」には、言及すべき記事が幾つか載っていますので、簡単に紹介します。
�‥�局は「SPEEDI」情報を公表をしないように圧力をかけていた
政府には、原発事故発生時に稼働する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム（通称「SPEEDI」）」があり、運用する原子力安全技術センターはマニュアル通り、3月11日の17時から拡散試算図の配信を始めましたが、肝心の「放射能警報」は一度も発せられませんでした。4月20日までにSPEEDIにより作成された試算図は、6500枚にも及んでいます。
政府の原子力安全委員会は、事故から12日も経った3月23日にSPEEDIの予測図1枚を初めて公表し、その後、4月11日に2枚目を公表しています。これでは宝の持ち腐れで、何の役にも立っていません。放射能漏れは事故直後に最も多かったのですから、それが収まってから出したのでは意味がありません。
当局は、こうした実情を知った上でわざと発表しなかったのです。SPEEDIを担当する文部科学省科学技術・学術政策局内部のある人物は、次のように証言しています。
「官邸幹部から、SPEEDI情報は公開するなと命じられていた。さらに、2号機でベントが行なわれた翌日（16日）には、官邸の指示でSPEEDIの担当が文科省から内閣府の原子力安全委に移された」
何と、官邸幹部からストップが掛ったというのです。官邸幹部とは誰なのでしょうか？ 未曾有の大災害なのに、なぜそんな非人道的な規則破りをしたのでしょうか？
SPEEDIの試算図は、取り決め通り、関係都道府県である福島県庁にも送られましたが、周辺市町村や県民に伝えられることはありませんでした。その理由について、福島県災害対策本部原子力班はこう説明しています。
「原子力安全委が公表するかどうか判断するので、県が勝手に公表してはならないと釘を刺されました」
SPEEDIの情報を、政府が一元管理しようとしたのです。その理由は明らかで、放射能汚染が広範囲に広がっていることが判ると、福島県民はもちろん、国民から非難を浴びるからです。つまり、国民の命より、自分たちの保身を選んだのです。こうした無能で自己保身だけを考えている人たちをトップに頂いた日本国民は、真に不幸と言わざるをえません。これでは命が幾つあっても足りません。
国民の生命財産を守るのが政府の役割であるはずですが、信じられないことに被災地は未だに瓦礫の山が築かれたままだし、被災者を放ったらかしにして菅政権は増税論議を先行させています。血も涙もない人たちと言ってよいでしょう。
加えて今、政府はこうした批判をできないように言論統制しようとしています。
�∩輒馨覆魯優奪半紊凌郵�地震説を削除させた
震災の最中、菅政権が「ネット規制強化法案」とでも言うべき悪法を閣議決定したことはよく知られています。表向きはウイルス作成を取り締まるというものですが、言論統制が可能になる条文が中に盛り込まれています。
そして4月6日、総務省は、プロバイダ等の業界団体を通じて、「インターネット上の地震等に関連する情報であって法令や公序良俗に反すると判断するものを自主的に削除することを含め」た必要な措置を講じるように通達を出しました。「自主的に削除を求める」という点が嫌らしく、GHQの事後検閲を思い出させます。
これは真に由々しき問題ですが、プロバイダなどを会員とする社団法人テレコムサービス協会のサイトには、「東日本大震災に係るインターネット上の流言飛語への対応に関する情報提供」として、次の事例が挙げられています。（http://www.telesa.or.jp/taisaku/）
2011年3月17日
要請の内容 「今回の地震が人工地震だとの誤った情報の書き込みが掲示させれているので削除してほしい」
対応 「会員に対して、事実に反する書き込みであれば自主的に削除いただきたい旨を依頼したところ、会員は自らメッセージを削除した」
2011年3月28日
要請の内容 「今回の地震は、ある国が人工的に起こしたテロであるとする誤った情報の書き込みが掲示されているため、削除されたい」
対応 「内容を確認した結果、『インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン』及びサービス約款にて規定する禁止項目等に該当するとの判断には至らず、措置は講じなかった」
人工地震説は、法令や公序良俗に反するとされているのです。プロバイダも抵抗した跡が見えますが、どこがいけないのか教えて欲しいものです。人工地震説を流布されて誰が困るのでしょうか？ 政府が困るのですか？
人工地震説の犯人と目されているのは米国（ロックフェラー）ですから、米国に配慮したとしか思えません。米国も、単なるトンデモ説なら放っておくでしょう。米国の方が、トンデモ説を唱える人は圧倒的に多いのですから。となると、人工地震説が真実を穿っているためとしか思えません。だから削除させようとするのでしょう。こうした目論見は、却って藪蛇になってしまうのです。
�‥�局は「SPEEDI」情報を公表をしないように圧力をかけていた
政府には、原発事故発生時に稼働する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム（通称「SPEEDI」）」があり、運用する原子力安全技術センターはマニュアル通り、3月11日の17時から拡散試算図の配信を始めましたが、肝心の「放射能警報」は一度も発せられませんでした。4月20日までにSPEEDIにより作成された試算図は、6500枚にも及んでいます。
政府の原子力安全委員会は、事故から12日も経った3月23日にSPEEDIの予測図1枚を初めて公表し、その後、4月11日に2枚目を公表しています。これでは宝の持ち腐れで、何の役にも立っていません。放射能漏れは事故直後に最も多かったのですから、それが収まってから出したのでは意味がありません。
当局は、こうした実情を知った上でわざと発表しなかったのです。SPEEDIを担当する文部科学省科学技術・学術政策局内部のある人物は、次のように証言しています。
「官邸幹部から、SPEEDI情報は公開するなと命じられていた。さらに、2号機でベントが行なわれた翌日（16日）には、官邸の指示でSPEEDIの担当が文科省から内閣府の原子力安全委に移された」
何と、官邸幹部からストップが掛ったというのです。官邸幹部とは誰なのでしょうか？ 未曾有の大災害なのに、なぜそんな非人道的な規則破りをしたのでしょうか？
SPEEDIの試算図は、取り決め通り、関係都道府県である福島県庁にも送られましたが、周辺市町村や県民に伝えられることはありませんでした。その理由について、福島県災害対策本部原子力班はこう説明しています。
「原子力安全委が公表するかどうか判断するので、県が勝手に公表してはならないと釘を刺されました」
SPEEDIの情報を、政府が一元管理しようとしたのです。その理由は明らかで、放射能汚染が広範囲に広がっていることが判ると、福島県民はもちろん、国民から非難を浴びるからです。つまり、国民の命より、自分たちの保身を選んだのです。こうした無能で自己保身だけを考えている人たちをトップに頂いた日本国民は、真に不幸と言わざるをえません。これでは命が幾つあっても足りません。
国民の生命財産を守るのが政府の役割であるはずですが、信じられないことに被災地は未だに瓦礫の山が築かれたままだし、被災者を放ったらかしにして菅政権は増税論議を先行させています。血も涙もない人たちと言ってよいでしょう。
加えて今、政府はこうした批判をできないように言論統制しようとしています。
�∩輒馨覆魯優奪半紊凌郵�地震説を削除させた
震災の最中、菅政権が「ネット規制強化法案」とでも言うべき悪法を閣議決定したことはよく知られています。表向きはウイルス作成を取り締まるというものですが、言論統制が可能になる条文が中に盛り込まれています。
そして4月6日、総務省は、プロバイダ等の業界団体を通じて、「インターネット上の地震等に関連する情報であって法令や公序良俗に反すると判断するものを自主的に削除することを含め」た必要な措置を講じるように通達を出しました。「自主的に削除を求める」という点が嫌らしく、GHQの事後検閲を思い出させます。
これは真に由々しき問題ですが、プロバイダなどを会員とする社団法人テレコムサービス協会のサイトには、「東日本大震災に係るインターネット上の流言飛語への対応に関する情報提供」として、次の事例が挙げられています。（http://www.telesa.or.jp/taisaku/）
2011年3月17日
要請の内容 「今回の地震が人工地震だとの誤った情報の書き込みが掲示させれているので削除してほしい」
対応 「会員に対して、事実に反する書き込みであれば自主的に削除いただきたい旨を依頼したところ、会員は自らメッセージを削除した」
2011年3月28日
要請の内容 「今回の地震は、ある国が人工的に起こしたテロであるとする誤った情報の書き込みが掲示されているため、削除されたい」
対応 「内容を確認した結果、『インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン』及びサービス約款にて規定する禁止項目等に該当するとの判断には至らず、措置は講じなかった」
人工地震説は、法令や公序良俗に反するとされているのです。プロバイダも抵抗した跡が見えますが、どこがいけないのか教えて欲しいものです。人工地震説を流布されて誰が困るのでしょうか？ 政府が困るのですか？
人工地震説の犯人と目されているのは米国（ロックフェラー）ですから、米国に配慮したとしか思えません。米国も、単なるトンデモ説なら放っておくでしょう。米国の方が、トンデモ説を唱える人は圧倒的に多いのですから。となると、人工地震説が真実を穿っているためとしか思えません。だから削除させようとするのでしょう。こうした目論見は、却って藪蛇になってしまうのです。