春の訪れとともに本格化するはずの東京湾の潮干狩りの客足が伸び悩んでいる。余震が続く中、海での行楽を避ける心理が影響していると見られるが、千葉県は、東京湾岸の木更津・富津両市の潮干狩り場への訪問客数が、4月は昨年比1~2割程度に落ち込んだとみている。2日には、森田健作知事が木更津市の潮干狩り場を訪れ、「(放射性物質も)基準値を下回り安心。大型連休はぜひ潮干狩りに来て」とアサリをほおばってPRした。
木更津漁業協同組合の根本昌彦業務課長によると、団体予約客はキャンセルが相次ぎ、連休期間中も予約は2割程度。東京湾沿岸で、農林水産物から暫定規制値を超える放射性物質が検出されたことはないが、「原発事故による放射能の影響はないのか」と問い合わせもあり、風評被害も感じるという。【黒川晋史】
毎日新聞 2011年5月3日 9時34分(最終更新 5月3日 9時48分)