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最終更新:2011年5月2日(月) 23時44分

「上限ない」はネガティブ

「上限ない」はネガティブ

 枝野官房長官が2日、東京電力の賠償額の「上限を設けない」と発言したことを受け、格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズは、東京電力の格付けを引き下げる方向で検討を進めることを明らかにしました。

 スタンダード・アンド・プアーズは、東京電力の長期債格付けを震災発生後の3月18日に「AA−」から「A+」へと1段階引き下げ、さらに先月1日には「BBB+」へと一気に3段階引き下げています。

 こうした中、枝野官房長官が2日、東京電力の賠償負担額に「上限はない」と発言したことを受けて、スタンダード・アンド・プアーズは、東京電力の賠償負担額がどこまで膨れ上がるか分からず格付けに「ネガティブ」な影響があるとして、長期債の格付けをさらに引き下げる方向で検討を進めることを明らかにしました。

 格付けが引き下げられれば、東京電力の資金調達がさらに厳しくなるのは確実で、あるメガバンクも「これ以上は融資できない」という姿勢を示しています。(02日20:41)

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