安保理:「飛行禁止空域」設定で決議困難

2011年3月4日 10時55分

 【ニューヨーク山科武司】リビアの反政府勢力や住民に対する空爆を食い止めるため「飛行禁止空域」の設定が議論されているが、その「お墨付き」となる国連安全保障理事会の決議は、慎重な国が多く当面は難しい状況だ。安保理は3日、混乱が続く西アフリカ・コートジボワール情勢を協議したが、外交筋によると、リビア情勢での意見交換はなかったという。

 3月の安保理議長国・中国の李保東大使は2日の記者会見で「どの国からも(飛行禁止空域設定に関する協議の)正式な要請はない。リビア問題は平和的手段で解決すべきだ」と強調した。中国はもともと内政不干渉の立場から、国内の民主化運動などへの政府の弾圧に国際社会が介入することに慎重だ。ロシアも経済制裁に限定すべきだとの立場を取っている。

 別の理事国の大使も「協議は各国の首都で行われている段階だ。リビアではカダフィ政権派と反体制派が入り乱れている。禁止空域の線引きは難しい」と述べた。

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