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生食用基準に満たない肉使用

5月2日 11時10分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

富山県内の焼き肉チェーン店で集団食中毒が発生し、男の子が死亡した問題で、食中毒の原因とみられるユッケに使われていた牛肉は、生のまま食べる肉について定めた厚生労働省の衛生基準を満たしていなかったことが、富山県の調査で分かりました。

富山県内では、焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の2つの店で、先月、集団食中毒が発生し、病原性大腸菌Oー111が検出された6歳の男の子が死亡しました。この問題で、食中毒の原因とみられるユッケに使われていた牛肉は、生のまま食べる肉について定めた厚生労働省の衛生基準を満たしていなかったことが、富山県の調査で分かりました。基準では、生で食べる肉は細菌がつかないよう処理や加工の方法が定められ、この基準を満たした場合だけ、生のまま食べる「生食用」と表示して販売することができます。しかし、富山県内で、この基準を満たした牛肉は流通しておらず、ユッケに使われた牛肉も生食用の表示がない肉だったということです。この基準に強制力はありませんが、富山県は基本的に基準に満たない肉は加熱するよう呼びかけていたということで、富山県は肉の取り扱いに問題がなかったか調べています。チェーン店を経営する金沢市のフーズ・フォーラスは、東京の卸売り業者から牛肉を仕入れていて、「安全性が確認され、生で出しても問題ないと認識して販売していた」と話しています。