ハッスル！ライアル！猛タックル＆２二塁打！

１回２死満塁、加藤の右越え３点二塁打で一塁走者・ライアルが本塁まで激走

捕手・細山田（左）を強烈な体当たりで吹っ飛ばしたライアル

貴重な追加点をもぎ取ったライアル

　◆横浜５―７巨人（１日・横浜）　覚悟を決めた。ライアルは体ごと突っ込んだ。初回２死満塁。加藤の右越えの一打に、一塁から一気に激走した。三塁も蹴る。目の前には横浜の捕手・細山田がホームベース前で構えていた。「アウトかも、というタイミングで捕手が塁上に覆いかぶさっていた。どうにか落球を誘うしかなかった」。１８８センチ、９１キロの２８歳はメジャー級の“猛タックル”で本塁を奪い、初回５点のビッグイニングを完成させた。

　気迫あふれるプレーは打撃でも続いた。３回２死二塁で、三塁線を破る適時二塁打で３戦連続の打点を挙げるなど、２二塁打と奮闘。「今は余裕を持って打席に立てている。自分に対する投球は変わっていないが、アジャストできているね」。守っても１点リードの６回先頭・吉村の三遊間の当たりを横っ跳びで好捕。三ゴロに仕留めた。走攻守で実力の一端を見せた。

　ハッスルプレーの要因は、愛の力だ。震災の影響などで延期していたが、恋人のカーリーさんが４月中旬に来日。離れている時も毎試合、結果をインターネットでチェックし、ラブコールを続けていた。「彼女のサポートにすごく感謝しています。存在はすごく大きいよ」。そばにいて、与えてくれる安心感。よりいっそう野球に集中できる環境が整った。

　原監督も「（６回の美技が）大きかったね。ここのところ攻守にわたっていいところが出てきている」と評価。いよいよ元メジャーの本領発揮だ。