40年前に7歳の義弟は亡くなりました
その時義理祖父は医者の使った喘息治療薬のせいだ!なんて言ってました
舅もその考えに同調しました
入院中の担当医はそれを否定したのに
一人の町医のうっかりもらした言葉を信じていました
喘息の発作を抑えるための強い薬を使ったからなったのかもとつぶやいたので
それ以来喘息の薬で白血病になると思い込んでいます
その義理祖父は既に亡くなりましたけど
喘息の薬で白血病になるなら私の妹は既に死んでいます多くの小児喘息患者は今は完治しています
白血病は本当に原因が特定できないし義弟も特定できる原因は分からないなのに私は義理親に罵られた
どうも義理親にとってのおかしな認識は喘息患者=白血病だったようです
そう言えばもう一人の義弟も喘息だったのですけどね、なぜか喘息治って元気にやっています
亡くなった義弟は生まれた時から病気しやすい子だったとも聞いています
元々長生きする事の出来ない運命の下に生まれたひとだったのかもしれない
白血病は原因が20年後でさえ原因は不明だろうと担当の先生は言っていました
治療薬も見つかるかどうか分からないだけど
この薬が今は最新の治療薬なんです
色々説明したのに今でも喘息患者は白血病で死ぬと思い込んでいる舅たち
更におかしな発言も発病の前にスパリゾートハワイアンズへ言ってるんです
ここで白血病のウィルスをもらったとか
全くのでまかせなんですけど・・・・・・
ハワイアンズ反対の時一部の人によっておかしな病気になるから行くな!なんて噂が流れたそうです
私の親は何回も行ってるけど今も生きていますよ
父は遺伝的な理由で脳梗塞になりましたけど生きています予定より10年長生きしていますけどね
分かりやすい白血病の話は
白血病は血液のがんです。血液は赤血球、白血球と血小板の3種の血球と、これらが浮遊している液体である血漿より成っています。血球は骨の中にある骨髄の中で作られます。白血病は正確には血液のがんではなく血球のがんです。血球を作る細胞すなわち造血幹細胞が骨髄の中でがん化して無制限に自律性の増殖をする病気です。
19世紀後半にウイルヒョウというドイツの有名な病理学者がこの病気を初めて見つけました。この時代には治療法もなく、白血病細胞がどんどん増え続けて血液が白くなったために、白い血の病気すなわち白血病と命名されたのです。傷口が化膿したときやや緑色のかかった白色の膿が出ますね。あれは白血球の塊であり、元々白色なのです。しかし、白血病は現在では骨髄中での造血幹細胞のがんと定義されており、がん細胞の末梢血液中への出現の有無に関係ありません。早期に診断されますと、白血球数が正常であったり、あるいは、むしろ減少していることが普通です。
白血病細胞は正常の造血細胞よりも早く分裂増殖すると思われているかも知れませんが、実際はそうでなく、細胞分裂してから次の細胞分裂までの世代時間は、正常造血細胞よりも2-3倍も長いことが判っています。他のがん細胞も同様です。実は、我々の正常細胞は成熟分化すると、計画細胞死(アポトーシスとも言います)という機構により死ぬ運命にプログラムされているのです。ところが、がん細胞では遺伝子に異常が発生してこの計画細胞死がおこらず、そのために細胞が増え続けてがん組織になるのです。別の言い方をすれば、計画細胞死がおこらず死ににくくなった細胞が、がん細胞なのです。
ところで、漢字の「癌」と仮名で書く「がん」あるいは「ガン」は同じものと思われているかも知れませんが、正確には違っています。「癌」は上皮細胞、たとえば胃の粘膜上皮細胞や肺の気管支上皮細胞の悪性腫瘍であり、「がん」はこれらも含めたもっと広い意味での悪性腫瘍を言います。英語では前者はcarcinoma 、後者はcancerと使い分けています。ですから、胃癌や肺癌と書き、愛知県がんセンターと書くわけです。医者の間でも混同している人もいますが、血液の癌と書いたら笑われます。
他のがんと同様に、白血病の原因と発生機序はハッキリ判っている訳ではありません。しかし、最近の遺伝子を中心とする研究の進歩により、がんは多段階の遺伝子異常を経て発生していると理解されています。簡単に言えば、がん細胞とは遺伝子に傷がつき、その結果、死ににくくなっている細胞をいいます。しかし、遺伝子に傷がついたら直ちにがんになる訳ではなく、いくつかの遺伝子異常が重なって白血病になるのです。遺伝子に傷をつけるものは、我々の廻りにけっこうたくさんあります。代表的なものがタバコです。その他、レトロウイルスを代表とするウイルスや健康診断の時に浴びる放射線さらに自然界にも存在する発がん性を持つ物質や薬物などです。これらにより遺伝子の異常が発現し、次いで相互転座を中心とする染色体の異常がおこり、その結果、がん遺伝子が恒常的に活性化されて細胞の異常増殖が見られたり、相互転座の結果つくられた異常融合遺伝子のために成熟細胞への分化ができなくなったりしてがん化します。
がん関連遺伝子には、がん化を促進する働きをするがん遺伝子と、がん化を抑える働きをするがん抑制遺伝子がありますが、一般のがんの場合と違い血液系のがんでは、がん抑制遺伝子の不活化は末期にならないと見られません。
そして、多段階の遺伝子異常が起きた後に、生体の免疫防御機構をかいくぐって生き延びたがん細胞が白血病として発症してくるものと考えられています。
白血病では、患者さんからがん細胞(白血病細胞)を容易に得ることができますので、遺伝子異常を始めとする研究はヒトのがんの中では最も進んでいます。特に、慢性骨髄性白血病や急性前骨髄球性白血病に関する研究は最も進んでいます。慢性骨髄性白血病では、通常ヒトでは23組ある染色体の内、第9番染色体と第22番染色体の一部が切断されて互いに入れ代わる相互転座ということがおこっています(図1)。その際、第9番染色体にあるABL遺伝子(がん遺伝子の一つです)が第22番染色体にあるBCR遺伝子の下流部に転座し、BCR/ABL融合遺伝子が作られます。この融合遺伝子によって作られる異常蛋白は、ABL遺伝子がもともと持っているチロシン・キナーゼという酵素がいつも活性化されているため、白血病細胞は常に増え続ける状態になっています。このチロシン・キナーゼの働きを特異的に阻害する目的で作られた薬がイマチニブです。チロシン・キナーゼの作用が抑えられると白血病細胞は生き続けることができなくなりますので、イマチニブは慢性骨髄性白血病にすばらしい治療効果をあげています。
図 1: 慢性骨髄球性白血病における9番染色体と22番染色体の相互転座により白血病の原因となるBCR/ABL融合遺伝子が作られる。
|
急性前骨髄球性白血病では、第15番染色体と第17番染色体の一部が切断されて互いに入れ代わる相互転座がおこっています(図2)。その際、第17番染色体にあるレチノイン酸受容体α遺伝子(RARα)が第15番染色体にあるPML遺伝子の下流部に転座し、PML/RARα融合遺伝子が作られます。この融合遺伝子によって作られる異常蛋白は、RARα遺伝子とPML遺伝子から作られる蛋白がもともと持っている白血球の成熟分化作用を阻止します。その結果、急性前骨髄球性白血病では、前骨髄球の段階で細胞の成熟分化が停止し、前骨髄球が異常に増える白血病が発症すると理解されています。
図 2: 急性前骨髄球性白血病における15番染色体と17番染色体の相互転座により白血病の原因となるPML/RARα融合遺伝子が作られる。
|
レチノイン酸とは活性型ビタミンAのことです。急性前骨髄球性白血病では異常な融合遺伝子ができることによりビタミンAの受容体の作用が抑えられ、細胞が分化・成熟できなくなっているため、大量のビタミンAを使うと、白血病細胞を無理やり分化・成熟させ、計画細胞死(アポトーシス)をおこさせて殺します。急性前骨髄球性白血病にレチノイン酸が著効を示すのは、このためです。
家族の誰かが白血病に罹りますと、大抵の人は、なぜ白血病になったのか、遺伝するのか、あるいは伝染するのかを聞いてきます。一般の白血病は遺伝病ではありませんし、伝染もしません。では、なぜ白血病になるのかというと、どうも全くの偶然によるものらしいのです。すなわち、我々の身体の中では、上に述べた色々の誘発原因により、がん細胞は常時発生しているようですが、初期のがん細胞の多くはまもなく死に絶えるようなのです。そのまま増殖し続けて本物のがんになるか、あるいは死に絶えるかは、全くの偶然に左右されるようです。
南九州や五島列島に風土病的に存在する成人T細胞白血病・リンパ腫は HTLV-I というレトロウイルスによるものです。広島・長崎の原爆後やチェルノブイリの原発事故後に白血病が多発しました。また、タバコを喫う人は肺癌や喉頭癌になりやすく、焦げた焼魚や塩分の多い漬物などをよく食べる人は胃癌になりやすいことなどは確かですので、ある程度の原因はあります。しかし、これらは、最初の第一段階のがん化を引き起こしはしますが、その後に、がんが病気として発生するかどうかは、全くの偶然に左右されると考えていいと思います。
偶然に左右されるからと言って、例えば、タバコを喫ってもよいということにはなりません。ほとんどの人は、白血病になるのが恐くて、放射能に汚染されている所には絶対行かないでしょう。平成11年9月の東海村のJCOで起こった臨界事故の記憶はまだ新しいところですが、放射能はたいへん恐いことは皆さんご存じの通りです。
タバコも同じです。タバコを喫い続けると発がんの原因となることは統計学的にハッキリしています。喉頭癌が90倍、肺癌が7倍、がん全体が3倍増えることが判っています。また、夫がヘビー・スモーカである妻は肺癌が2倍に増えます。ヘビー・スモーカーが必ずしも肺癌になるとは限らないのですが、なる確率は高いのですから、その原因を絶つべきです。白血病も増えます。それに、喫煙は心筋梗塞や慢性の肺疾患の原因にもなりますので、是非、止めましょう。