昨日のコメントに皇室サギの話がありましたが、
実は私も10数年前に同じような詐欺に遭ったことがあります。
以前ブログで書いた覚えもあるのですが、検索したら出てきませんでした。
すでに聞いたことのある方はご容赦のほどを。
はじめは新橋の集&YUというところで、
ジェームズ川田を名乗る初老の男と出会ったのがきっかけでした。
川田は最初、私の作品を多いに批判していたのですが、
「しかし、キミにはみどころがある
条件次第ではNYで個展をしてあげよう」と言ってきました。
ジェームズ川田は自称ハワイ生まれの日系二世。
身長は162cmほどで小柄な白髪。
白いスーツを着て、片手にはルイ・ヴィトンのバック。
ニューヨークで活躍する宝飾デザイナーで、
彼が手がける作品は数千万にもなるとのことですが(自己申告)、
正直言って、見るからにいかがわしい・・。
NYで個展なんて、怪しい話だとは思いましたが、
あさましくも聞くだけは聞いてみようと考えたのでした。
川田ははじめ、彼がチョイスした4人のメンバーを、
日本赤十字の休憩室に集合させ、
(デザイン会社社長、長野のスポーツ用品店経営者、コピーライターの女性、私です)
そのエントランスにモダンアートの立体物を置こうというプロジェクトを、
延々と語りたおします。
そのモダンアートというのが、イラスト入りの提灯でして、
私にはその絵をまかせたいというのですが、
どう考えてもお金になりそうな話ではありません。
うーむ、何なんだ。この人は?
その後、その話はたち消えたのですが、川田からは何度か電話があり、
鎌倉の夢松洞という画廊で、私の個展を開催する際、
「絵を買ってやろう。
ニューヨークで本格的にデビューさせてやろう」と言ったのです。
世の中、そんなうまい話があるはずありませんが、
絵を買ってくれるなら有り難い。
川田氏が画廊にやってくるのを首を長くして待っていました。
約束の時間に遅れること1時間。
一升瓶を片手に登場した川田は
いつものように延々と持論を展開し、私の絵を誉めたおしてくれたのですが、
突然肩を落としながら、こう言いました。
「小暮くん。キミの絵を買おうとお金を卸して来たんだけど、
実は来る時の電車でスリにあって、サイフと一緒に現金もカードもやられてしまった。
約束の時間に遅れたのも、そのためだ。
今日は買うことはできないが、この絵をキープしてくれないか」
画廊主も私もびっくりして聞いていたのですが、川田は続いてこう言いました。
「おかげで、今手元に現金がない。
申しわけないが、帰りの交通費だけ貸してくれないかね」
「国立でしたら片道2000円あれば、十分ですね」
「1万円、借りられんかね」
「そんなにありません。5千円ではダメですか?」
「それでいい、貸してくれ」
川田とのつきあいはそれっきりでしたが、
1本3000円ほどの日本酒をもってきて、国立までの往復を考えると、
どう考えても詐欺にしてはアシが出ます。
不思議なことをするもんだなあと思っていたら、
数日後に日本赤十字で出会った、長野のスポーツ用品店経営者さんから電話がかかってきました。
「小暮さん! ジェームス川田の行方を知ってますか?」
「え?」
「実は、私の開発したスポーツシューズ、ナイ○キに払う紹介料として400万渡したのですが、
川田のやつ、行方不明になってしまいまして・・!」
私はしばらく開いた口が閉まらなかったのですが、
なるほど、そういうことか。
こまめに寸借詐欺をしながら、大口で取れる相手を狙っていたのですな。
いやはや400万とは、何とお気の毒な。
ジェームス川田は、人の顔見ていくら取れるか値踏みしていたようですが、
私からは5千円がいいとこだと思われたんですな。
失礼なヤツ・・・というか、運が良かったというか。
その後、自称ジェームス川田の行方がどうなったのかわかりませんが、
こういうことは、顔を突っ込むこと自体NGだと思いました。
石田純一は皇族詐欺師のパーティーに出席したことがあって、
さんざん言われてましたが、ありゃ狙われやすいキャラだからねえ。
写真は本文に関係のない、錦糸町で義援金をつのる稀勢の里関です。
五月技能判定場所、けっこう活躍したりして。
実は私も10数年前に同じような詐欺に遭ったことがあります。
以前ブログで書いた覚えもあるのですが、検索したら出てきませんでした。
すでに聞いたことのある方はご容赦のほどを。
はじめは新橋の集&YUというところで、
ジェームズ川田を名乗る初老の男と出会ったのがきっかけでした。
川田は最初、私の作品を多いに批判していたのですが、
「しかし、キミにはみどころがある
条件次第ではNYで個展をしてあげよう」と言ってきました。
ジェームズ川田は自称ハワイ生まれの日系二世。
身長は162cmほどで小柄な白髪。
白いスーツを着て、片手にはルイ・ヴィトンのバック。
ニューヨークで活躍する宝飾デザイナーで、
彼が手がける作品は数千万にもなるとのことですが(自己申告)、
正直言って、見るからにいかがわしい・・。
NYで個展なんて、怪しい話だとは思いましたが、
あさましくも聞くだけは聞いてみようと考えたのでした。
川田ははじめ、彼がチョイスした4人のメンバーを、
日本赤十字の休憩室に集合させ、
(デザイン会社社長、長野のスポーツ用品店経営者、コピーライターの女性、私です)
そのエントランスにモダンアートの立体物を置こうというプロジェクトを、
延々と語りたおします。
そのモダンアートというのが、イラスト入りの提灯でして、
私にはその絵をまかせたいというのですが、
どう考えてもお金になりそうな話ではありません。
うーむ、何なんだ。この人は?
その後、その話はたち消えたのですが、川田からは何度か電話があり、
鎌倉の夢松洞という画廊で、私の個展を開催する際、
「絵を買ってやろう。
ニューヨークで本格的にデビューさせてやろう」と言ったのです。
世の中、そんなうまい話があるはずありませんが、
絵を買ってくれるなら有り難い。
川田氏が画廊にやってくるのを首を長くして待っていました。
約束の時間に遅れること1時間。
一升瓶を片手に登場した川田は
いつものように延々と持論を展開し、私の絵を誉めたおしてくれたのですが、
突然肩を落としながら、こう言いました。
「小暮くん。キミの絵を買おうとお金を卸して来たんだけど、
実は来る時の電車でスリにあって、サイフと一緒に現金もカードもやられてしまった。
約束の時間に遅れたのも、そのためだ。
今日は買うことはできないが、この絵をキープしてくれないか」
画廊主も私もびっくりして聞いていたのですが、川田は続いてこう言いました。
「おかげで、今手元に現金がない。
申しわけないが、帰りの交通費だけ貸してくれないかね」
「国立でしたら片道2000円あれば、十分ですね」
「1万円、借りられんかね」
「そんなにありません。5千円ではダメですか?」
「それでいい、貸してくれ」
川田とのつきあいはそれっきりでしたが、
1本3000円ほどの日本酒をもってきて、国立までの往復を考えると、
どう考えても詐欺にしてはアシが出ます。
不思議なことをするもんだなあと思っていたら、
数日後に日本赤十字で出会った、長野のスポーツ用品店経営者さんから電話がかかってきました。
「小暮さん! ジェームス川田の行方を知ってますか?」
「え?」
「実は、私の開発したスポーツシューズ、ナイ○キに払う紹介料として400万渡したのですが、
川田のやつ、行方不明になってしまいまして・・!」
私はしばらく開いた口が閉まらなかったのですが、
なるほど、そういうことか。
こまめに寸借詐欺をしながら、大口で取れる相手を狙っていたのですな。
いやはや400万とは、何とお気の毒な。
ジェームス川田は、人の顔見ていくら取れるか値踏みしていたようですが、
私からは5千円がいいとこだと思われたんですな。
失礼なヤツ・・・というか、運が良かったというか。
その後、自称ジェームス川田の行方がどうなったのかわかりませんが、
こういうことは、顔を突っ込むこと自体NGだと思いました。
石田純一は皇族詐欺師のパーティーに出席したことがあって、
さんざん言われてましたが、ありゃ狙われやすいキャラだからねえ。
写真は本文に関係のない、錦糸町で義援金をつのる稀勢の里関です。
五月技能判定場所、けっこう活躍したりして。
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