小暮満寿雄 Art Blog

赤坂在住の画家が描くアートブログ。
作品&著作情報のほか、
地元を中心にした食べ歩きも満載です。

詐欺師ジェームス川田の生涯

2011-05-01 10:20:32 | Weblog
昨日のコメントに皇室サギの話がありましたが、
実は私も10数年前に同じような詐欺に遭ったことがあります。
以前ブログで書いた覚えもあるのですが、検索したら出てきませんでした。
すでに聞いたことのある方はご容赦のほどを。


はじめは新橋の集&YUというところで、
ジェームズ川田を名乗る初老の男と出会ったのがきっかけでした。
川田は最初、私の作品を多いに批判していたのですが、
「しかし、キミにはみどころがある
 条件次第ではNYで個展をしてあげよう」と言ってきました。


ジェームズ川田は自称ハワイ生まれの日系二世。
身長は162cmほどで小柄な白髪。
白いスーツを着て、片手にはルイ・ヴィトンのバック。
ニューヨークで活躍する宝飾デザイナーで、
彼が手がける作品は数千万にもなるとのことですが(自己申告)、
正直言って、見るからにいかがわしい・・。
NYで個展なんて、怪しい話だとは思いましたが、
あさましくも聞くだけは聞いてみようと考えたのでした。


川田ははじめ、彼がチョイスした4人のメンバーを、
日本赤十字の休憩室に集合させ、
(デザイン会社社長、長野のスポーツ用品店経営者、コピーライターの女性、私です)
そのエントランスにモダンアートの立体物を置こうというプロジェクトを、
延々と語りたおします。

そのモダンアートというのが、イラスト入りの提灯でして、
私にはその絵をまかせたいというのですが、
どう考えてもお金になりそうな話ではありません。
うーむ、何なんだ。この人は?


その後、その話はたち消えたのですが、川田からは何度か電話があり、
鎌倉の夢松洞という画廊で、私の個展を開催する際、
「絵を買ってやろう。
 ニューヨークで本格的にデビューさせてやろう」と言ったのです。

世の中、そんなうまい話があるはずありませんが、
絵を買ってくれるなら有り難い。
川田氏が画廊にやってくるのを首を長くして待っていました。

約束の時間に遅れること1時間。
一升瓶を片手に登場した川田は
いつものように延々と持論を展開し、私の絵を誉めたおしてくれたのですが、
突然肩を落としながら、こう言いました。

「小暮くん。キミの絵を買おうとお金を卸して来たんだけど、
 実は来る時の電車でスリにあって、サイフと一緒に現金もカードもやられてしまった。
 約束の時間に遅れたのも、そのためだ。
 今日は買うことはできないが、この絵をキープしてくれないか」

画廊主も私もびっくりして聞いていたのですが、川田は続いてこう言いました。

「おかげで、今手元に現金がない。
 申しわけないが、帰りの交通費だけ貸してくれないかね」

「国立でしたら片道2000円あれば、十分ですね」

「1万円、借りられんかね」

「そんなにありません。5千円ではダメですか?」

「それでいい、貸してくれ」


川田とのつきあいはそれっきりでしたが、
1本3000円ほどの日本酒をもってきて、国立までの往復を考えると、
どう考えても詐欺にしてはアシが出ます。
不思議なことをするもんだなあと思っていたら、
数日後に日本赤十字で出会った、長野のスポーツ用品店経営者さんから電話がかかってきました。

「小暮さん! ジェームス川田の行方を知ってますか?」

「え?」

「実は、私の開発したスポーツシューズ、ナイ○キに払う紹介料として400万渡したのですが、
 川田のやつ、行方不明になってしまいまして・・!」

私はしばらく開いた口が閉まらなかったのですが、
なるほど、そういうことか。
こまめに寸借詐欺をしながら、大口で取れる相手を狙っていたのですな。
いやはや400万とは、何とお気の毒な。

ジェームス川田は、人の顔見ていくら取れるか値踏みしていたようですが、
私からは5千円がいいとこだと思われたんですな。
失礼なヤツ・・・というか、運が良かったというか。

その後、自称ジェームス川田の行方がどうなったのかわかりませんが、
こういうことは、顔を突っ込むこと自体NGだと思いました。

石田純一は皇族詐欺師のパーティーに出席したことがあって、
さんざん言われてましたが、ありゃ狙われやすいキャラだからねえ。


写真は本文に関係のない、錦糸町で義援金をつのる稀勢の里関です。
五月技能判定場所、けっこう活躍したりして。

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ロイヤル・ウエディングに祝福を!

2011-04-30 08:25:18 | Weblog
ロイヤル・ウエディング。
学生時代は斜に構えて、こういう騒ぎを「何をバカな」と思ってましたが、
皇太子のご成婚パレードを友人に誘われて見に行って以来、
明るいニュースなんだから、こういうのも良いなと思うようになりました。

薄毛を隠さないウイリアム王子、潔い。
赤い軍服が凛々しいです。

キャサリン妃、
故ダイアナ妃のようなカリスマ性はありませんが、聡明そうです。
白いウエディングドレスがを見事に着こなし、実にお美しい。
奔放な恋愛に走るタイプではなさそうに見えますが、どうかな。

ロンドンに内外から100万人。
全世界の人に祝福され、めでたしめでたし。
大英帝国の底力を見せつける意味でも、大成功の結婚式でした。


ところでひとくちにロイヤル・ウエディングと言いますが、
わが国の皇室も、マスコミ報道ではロイヤル・ウエディング・・・。
英語で天皇陛下はエンペラーですから、
正しくはインペリアル・ウエディングでしょうが、語感がイマイチなのか、
決してそうは言いません。

ほんらい皇帝は王の上に位置するものですから、イギリス王室だって、
英国連合の頂としてインペリアル・ウエディングと言って良いのでしょうがね〜。

さて、映画ならめでたし、めでたしのハッピーエンドで終わりますが、
現実の世界は良いこと悪いこと、延々と続きます。
わが国の皇太子殿下もご成婚以降、何かとお悩みが絶えないようですが、
おそらくはウイリアム王子も、これからさまざまな試練が待ちかまえているでしょう。


先日見た「英国王のスピーチ」にしても、
ジョージ6世の兄上の先王は、今のチャールズ皇太子と同じ女性スキャンダルで退位したようで、
どうも王族や貴族というのは、下品なものに惹かれる不思議な習性があるようです。

ともかくも震災で気のふさぐ報道の多い中、久々の明るいニュースでありました。
ウイリアム王子とキャサリン妃に祝福あれ!

でも、イギリスにシンパシーのある人からは怒られそうだけど、
食事はあまり美味しくなさそう。
結婚式に出されるとかいう、ブラックプディング(ブラッドソーセージ)は、うーん。
私は内臓系、苦手でもないんだけど、
もう少し旨そうにできないものかと考えてしまいましたが、
あれって、食べると旨いもんなのでしょうか?

違う!旨いんだ、ってご意見も合わせて、寄せていただくと嬉しいです。


画像は私も最も尊敬する画家、ディエゴ・ベラスケスの描いたフェリーペ4世の肖像。
スペイン国王だった人ですが、
もちろん現在のチャールズ皇太子やウイリアム王子との血縁のある方です。
うーむ、こうして昔の肖像を見るとウイリアム王子は、
欧州の正統的王族の顔をしているよな〜。

PS
ところで昨日のブログは削除いたしました。
以前も拙ブログ「差別に走る人、恐ろしさに慣れない人」でもご指摘を受けたのですが、
被災地から離れた場所であっても、災害に強い不安を抱く方も多く、
今朝方、そういった人が反対にネットなどで攻撃されている事実があることを聞きました。
誤解を生じる書き方をしたことに、ご不快を覚えたことをお詫びしたいと思います。
誠に申しわけありませんでした。

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菅おろし勉強会

2011-04-28 10:57:39 | Weblog
昨日、菅おろし勉強会のニュースを見てびっくり。
未曾有の国難に直面している今のこの時期、この人たちはいったい何をしてるのでしょうね。

支持していたセブン区議の所属政党の親分をあれこれ言うのも何ですが、
たしかに菅さんは総理の器じゃないし、さっさと引っ込んだ方が世のためと思います。
でも、そうするには手順というものがあると思います。
辞めさせるなら、キチンとしたシナリオと代案を書いてからが先決でしょう。

勉強会と称し、死に体の鳩山さんをひっぱり出して意見を述べてますが、
アナタに比べれば菅さんの方がまだマシです。
沖縄の地政学的な意味も知らず、オバマさんに「トラスト・ミー」とカラ手形を切る、
史上最低の総理の名をほしいままにした人が、今ごろどうして顔を出すんでしょうね。

国民はアナタに呆れていますよ。


また与党だけでなく野党、自民党の谷垣さん、石原伸晃さんにも失望です。
谷垣さんは大連立のオファーがあった時に何で断ったのか。
石原さんは良いと思っていたのですが、最近の言動には失望です。

政界きっての論客石破茂さんのブログを読むと、
なぜ連立が組めないか書いてあり、さすがに筋道は通っているのですが、
この理屈で国民が理解できるかなあ。

政治的な理屈では、間違った判断ではなかったでしょうが、
国民感情としては、ここで政局がひとつにまとまって国難を乗り切るという
パフォーマンスが欲しかったと思います。

財政ならば論理は不可欠ですが、政治家は国民感情のタズナをとってこそ本物。
毀誉褒貶あるものの、その点小泉さんは一流でしたが、
谷垣、石原さんらの様子を見てると、民主党内の内紛と同じレベルに見えてしまいます。


民間レベルでは東北復興の動きが活発になっているのに・・・
せっかく被災地に届いた物資やお金は動かずに倉庫のこやしになっていて、
生ものが入った段ボールはすでに腐って使いものにならないとのこと。

役人は上の命令がないと動けないんだから、
せめて変なマニュアルを撤廃し、被災地に全権をまかせた責任者を置くくらいしてほしいものです。

上の人間の仕事は「決定」を下すことでしょう。
用もないのに被災地にノコノコ顔を出し、被災者のおかあさんに怒られたりして、
モタモタしてんじゃありませんよ、もう!

写真は東京ミッドタウンで行われた、被災地の野菜フェアです。
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英国王のスピーチ

2011-04-27 04:54:34 | Weblog
先の日曜日、投票のあと「英国王のスピーチ」を六本木のTOHOシネマまで見に行きました。

久々の映画鑑賞にワクワクしたのですが、
あれほど好きだったCG多用のハリウッドSFX、その予告編に辟易する自分にびっくり。

これらの娯楽大作(予告ですが)・・・年と共に油っこい料理が苦手になるようなものかもしれません。
まして震災の津波映像と重なってしまい、見ていてちょっと苦しくなりました。
被災したわけでもないのに、だらしない話ですが、わざわざ観たくないという感じかな。


さて、本編はといえば、そんな気分を払拭するような素晴らしい作品でありました。

ストーリーはまことに単純、
心に傷を持つ吃音の英国王が、ある言語聴覚士のトレーニングで、
国民を鼓舞できるようなスピーチを披露できるというお話です。


興味深かったのは、子供の頃に元々左利きだったのを、
父親に咎められて右利きに矯正したことが、
吃音につながっているというくだりです。

興奮したり緊張すると吃音がひどくなり、
反対に歌ったり、怒って罵倒する言葉になるとスラスラ出てくる。
映画の中に因果関係の詳しい説明は一切ありませんでしたが、
子供の頃の厳しい縛りが、吃音につながったことが暗に示されていました。


これを見て、私は体の曲がりを矯正し、脳の負担を軽くする(一例ですが)
神田橋條治先生の療法を思いだしました。
ああ、病根とは心と体の深いところにあったりするものです!

吃音を表面的なトレーニングで解決するのでなく、
心の奥に閉ざされた傷口を解きほぐしていくという・・・
そのプロセスはまことに感動的でありました。

それにしても王さまというのは不自由な人種です。
まわりの人がみなアタマを下げてくれる以外、あまり良いことはありませんね。
いや、病気になるわけだ。

オスカーを受賞したコリン・ファースのジョージ6世と、
「シャイン」でスコット・ヘルフゴッドを演じた
ジェフリー・ラッシュの言語聴覚士の演技は言うにおよばず。

特にくそ真面目な王さまが、興奮するほど吃音が激しくなるくだりや、
民衆の前でスピーチができなくなるくだりは、
映画とわかっていても見ていられなくなります。

それだけに最後のスピーチは感動的。
バックに流れるのはベートーベンの第七の2楽章・・・
これも第九と同様、神さまが降りて出来上がった、特別な時にかかる音楽だと思いました。

ともかくも英国王のスピーチ、
まだの方は、いちど映画館に足を運ぶことをオススメいたします!

ああ、Art Blogと銘打っているからには、たまに映画の話題くらい書かないとね。
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選挙事務所で生ダジャレ♪

2011-04-26 10:20:57 | Weblog
おそらくは、どんなに神経のずぶとい候補者でも
開票当日というのはイヤなものでしょう。

よく選挙は魔物だ、なんて言葉を聞きますが、
今回はそのことを肌で感じました。
何でも選挙事前のリサーチで、けっこう当落というのはわかるものだそうですが、
民主党どどど逆風の中、まったく読めない選挙でした。

「七戸さんは大丈夫よ〜」
これは一番キケンな声で、その声を真に受けた有権者は、
けっこうほかの候補者に入れるみたいです。

「七戸、今回はヤバいって噂だよ」
これもサポーターとすると聞きたくない声ですが、
真摯に受け止め、本人にしっかり活動してもらうしかありません。


ただ港区は23区中、もっとも投票率が低かったようで、
高額納税者が大勢住む、一番豊かな区の投票率が、
一番低かったというのは由々しき問題です。

政治は誰がやっても同じはずはなく、
失礼ながら、ど逆風のモト・・・管政権の現状を見れば、
反面教師としての”誰がやっても同じではない”ことがわかるはずです。


誰に投票するかは個人の自由ですが、
入れない(白票も結果的に同じなのでダメだと思います)、
選挙に行かないというのは、自分の権利を放棄するという意味ですから、
政治を批判する資格はありません。


ただ、苦戦というわりには選挙事務所の中は明るかったなあ。
選挙戦の後半、私は封印していた生ダジャレがこぼれ落ちてしまったのですが、
事務所の中は、意外に”同志”が多いことが反面。
”どうし”ようもないよな〜・・なんて、ウフッ♪
と互いにつまらないおやぢぎゃくを言いあい、くっくと肩を揺らしておりました。
でも、イヤがってた人も多かったかもしれません、ご免なさいマシ。

写真は桜島を見上げる西郷岩でごわす。
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ど逆風の中の当選!

2011-04-25 12:15:59 | Weblog
セブン候補者こと、”七戸じゅん”さんが港区議会議員3期目に当選しました。

民主党という足かせの中の出馬、大苦戦でしたが、
これもひとえに支持していただいた、みなさまのおかげです。
この場を借りて、御礼申しあげたいと存じます。

民主党を抜け出して選挙にのぞむ人も多かった中、
七戸さんは、東北人らしく変化球をきらい、民主党の看板をはずさずに出馬しました。
その心意気や良しですが・・・
七戸候補を人に紹介する時、党名を聞くやいなや、
みな異口同音に「なんだ、民主か」と、ぞんざいな口ぶりに変わります。

いや、正直言って、七戸さんを支持してる私自身だって民主党不支持だしねえ。

区政の場合、党派よりも本人がどういう人か、ということの方が大切ですが、
今回の選挙は思った以上に、逆風でした。
実際、目黒区では蓮○舫大臣のご主人、落選したみたいだしね。


3月はじめには内閣解散、なんて噂もありましたが、
11日のあんなことがあってからは、それどころでなくなりました。

9.11の時は、それまで女性スキャンダルの渦中にいた、
当時のジュリアーニ市長が大活躍をして、支持率を上げましたが、
普通災害や大事件があったあとは、支持率を上げるチャンスなのに、
評判がますます下る政権なんて珍しいですね。


4年前の時は9時半くらいに当確が知らされたのに比べ、
今回は11時くらいになっても、
知らせが来ずに選挙事務所は何とも重苦しい空気に包まれました。
「もしかしてダメかもしれない」なんて雰囲気。
そう思っても誰も口にできない空気の中、入り口から区長さんの登場。

をををを!
区長じきじきにいらしたということは・・・・。

七戸候補者、三期目の当選。
本当に苦しみながらの勝利でしたから、これは実になったに違いありません。
生き延びた4年間、みっちり働いてもらおうと思っています。
おめでとうございます!

写真は鹿児島から桜島に向うフェリー乗り場です。
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強い弱者、弱い強者

2011-04-24 10:11:16 | Weblog
昨日の記事とコメントからの続きです。

「弱者の横暴」という言葉をよく聞きます。
中国や韓国が、ことあることに過去の日本軍の侵略を持ち出すことは、
この言葉が当てはまると思いますし、
労働運動や市民運動は、弱者の横暴というと言い過ぎかもしれませんが、
「弱者」という立場を、最大限に味方につけたものに思えます。
(ある意味、ヤクザ屋さんも元々は弱者だった人たちに思えます)。

それじゃ、その人たちが本当に弱者かといえば甚だ疑問でして、
世界第2位の経済大国に、何で3位の国が経済援助しなければいけない・・・
という、妙な話になってくるわけです。

菅総理も市民運動家出身ですが、
どちらかというと、強い弱者(というと、言葉は変ですが)
の味方という感は否めません。

それでは本当の弱者である、
被災者の方々に味方してるかといえば、見ての通りですね。
一瞬にして、家も故郷も家族も失った被災者の人たち。
突然、弱者の立場になってしまった人たちです。

強い弱者の場合、援助したあとの見返りが期待できますが、
この人たちの救済はそれができないこともあって、難しいのだと思います。

電力による豊かさを享受しながらの反原発デモも、
なにか根っこの部分で近いものを感じるのですが、如何なものでしょう。


さーて、今日は晴天。
みなさん、選挙にはぜひ足を運びましょう!

写真は鹿児島の天文館周辺です。
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差別に走る人、恐ろしさに慣れない人

2011-04-23 08:45:35 | Weblog
昨日のブログで誤解された方もいるようなので、
お詫びすると同時に、弁明したいと思います。

内容的には・・・
1、放射能への恐怖を煽られて差別に走る人は一定数いる。
2、だからと言って「恐ろしさに慣れない人」を差別者と同一視するのは、よく理解できない。
といったことです。

昨日のブログを読み返してみると、たしかに1と2を区別せずに書いていたようです。
余震に強い不安を抱くのは当然のことですから、
誤解を生じる書き方をしたことに、ご不快を覚えたことをお詫びしたいと思います。
誠に申しわけありませんでした。


私が如何なものかと申しあげているのは、弱者の立場をかさに着て、
他人を攻撃する人です。

私自身、親友に障害者がいて、突然失踪した経験がありますし、
ほかにも心に大きな傷を持つ近しい人がいます。
父の介護もしました。
また、私自身が強い人間じゃありませんから。

意見を言えば、毀誉褒貶が必ずありますが、
いろいろ言われるというのは有り難いことであります。

写真は鹿児島市内の様子をバスの中から撮影したもの。
路面電車、乗りたかったな・・・。
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恐怖心はリンチへの道

2011-04-22 10:13:11 | Weblog
むかし勤めていた会社に、新潟地震を高校時代に経験した女性がいました。
彼女は小さな地震でも大騒ぎをして、すぐに机の下にもぐり込んでいたのですが、
大地震を経験したのだったら、慣れて平気になりそうなものなのになぜ?
と、ずっと不思議に思っていました。

どうやら人間というのは、必ずしも辛い経験に慣れるものでもなく、
自分のキャパを超えて恐ろしい経験をすると、かえって怖くなるようです。

肉体は適度な負荷をかけると、筋肉でも骨でも強くなりますが、
負荷が大きすぎると、逆に筋肉が萎んだりケガをしたりします。
おそらくは精神・・・というか、脳も同じことなのでしょう。


阪神大震災以降は、PTSDという言葉が定着し、
そのことが知られるようになりましたが、
ただ、そこまでの経験をしていないのに、
過度に余震やら放射能情報に敏感な人も多いようです。

具体的に言えば、被災者の方々は大なり小なり心的外傷を受けているはずですが、
東京周辺に住む私たちは、液状化の影響を受けた地域以外は被災地区ではありません。

世の中にはつり革やドアノブに触れない人もいますから、
その辺りの恐怖感の違いは個人差があるでしょうけど、
あまり騒ぎ立てるのは如何なものかと思います。

あ@花さんのブログには
「自分の保身」を最優先させる考え方が、

放射能への過度な恐怖とかにつながり、
福島の人たちへの差別につながっている
と書いてあります。

たしかにこのような恐怖は、ひとつ間違えると単なる差別だけでなく、
関東大震災における朝鮮人リンチ事件や、
ナチスドイツのユダヤ人虐殺のような事件を引き起こします。

恐怖によって巻き起こる疑心暗鬼こそは、人を滅ぼす両刃の剣であり、
獅子をも殺す心中の虫にほかなりません。

あまり検証もせずに「政府は隠し事をして、ウソを発表してる」とか、
「海外の報道によれば、日本の放射能レベルはチェルノブイリ並」なんてことを、
並べ立てるべきではないと思いますが、如何なものでしょう。
たいていは、素人でも検証して計算すればデマだとわかるようなことばかりですね。

ジャーナリストの上杉隆氏は、
チェルノブイリの爆発が黒煙(粒子の細かい墨だから広範囲に拡散)に乗っかって
300km放射能が飛散したことを一言も書かず、
水蒸気爆発(墨のような拡散はしない)の福島原発と同等などとして、
記事を書いてますが、日本国民はそんな尻馬にのらないことを祈るばかりです。


写真は1Rゴング直後の佐藤幸治チャンピオンと挑戦者アルフォンスです。
このあと僅か2分ちょいで、挑戦者はKOされました。
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後楽園ホールのボクシング観戦

2011-04-21 09:01:41 | Weblog
昨日は後楽園ホールにボクシングを観に行きました。

たまたま火曜会で知り合いになった、
佐藤幸治・東洋チャンピオンの試合で、ボクシング観戦は2回目です。

おすもうに関しては、力士の体重が言い当てられる程度にわかりますが、
ボクシングはパンチが早すぎて、何で勝ったのか見えません。

佐藤幸治チャンプは1ラウンド2分30秒でKO勝ち!
相手はインドネシアのアデ・アルフォンス選手という強豪だそうですが、
あっという間のKOで完勝。

前回はチャンプのパンチが見えなかったので、
今回はよく見ようと目をこらしていましたが、
やはり今回も何で相手が倒されたのか見えませんでした。

どうして倒されたのか、先輩ボクサーだったやはり元チャンプの兄・ケンジさんに聞いたところ、
幸治さんは東洋有数のハードパンチャーで、
パンチがアタマをかすっただけで脳みそが揺れるんだって。
ガードしても、ガードの上からパンチのダメージが残るらしいのです。

なるほど、何で倒れたかわからないはずだ。
たしかにテンプルの一撃は見えたのですが、当たったようには見えなかったのですね。
かすっただけで倒れるんだ。
マンガみたいだけど、そんな必殺パンチってあるんですね。

試合後、ダメージのほとんどなかったチャンピオンは、
私たちの飲み会に顔を出してくれました。
完勝したチャンピオンにビールを注いでもらって、これは縁起が良いぞ。
(セブン区議のゲンかつぎに何より!)

握手もしましたが、意外に手が小っちゃくかわいい。
そして柔らかくふっくらした手なのですね。

力士の義援募金の時に白鵬関や稀勢の里関、把瑠都関らに握手してもらいましたが、
あの人たちも手は大きいけど、やはり柔らかくふっくらしてました。
ホントに強い人ってそうなのかね。


ちなみにモノを作る人の手ですが、
白魚のような見るからに繊細な手は、作業に向いてません。
イモムシのようにゴロンとした指。
これが職人や画家に向いた手なのであります。
繊細な手は、編集者に多いみたい。

ちなみに私の目は形状や色を捉えるのは得意ですが、
パンチもロクに見えなかったところをみると、
動態視力は大したことないようです。
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