2011年4月30日14時53分
初音ミク=クリプトン・フューチャー・メディア提供ill. by KEI Crypton Future Media, Inc. |
「初音ミク」など音声合成ソフト(ボーカロイド)で作った曲の専門番組が、NHKラジオ第1で30日夜に始まる。番組名は「エレうた!」。毎月最終土曜の午後10時15分から放送する。
ボーカロイド(ボカロ)は旋律や歌詞を入力すると、人の声を元にした歌が合成される技術。2007年発売のソフト「初音ミク」で人気が爆発した。ニコニコ動画などのサイトには、ミクなどのキャラクターが歌うオリジナル曲がたくさん投稿されている。
番組は、ネットで出回る曲のリクエストと、オリジナル曲の応募の二本立て。ネット曲の多くは著作権処理がされておらず、NHKは放送前に作曲者に連絡をとり許諾を得ている。応募曲は、番組ホームページで、音楽につけられた画像と一緒に見られる。
「一つの音楽ジャンルとして確立された」。橋浦明彦プロデューサーは番組を始める理由を、そう話す。「通好みのエレクトロニカやトランスといった分野も、音声合成ソフトの萌(も)える歌によって親しみやすい曲になっている」
今やボカロ曲は、コンピレーションCDがヒットしカラオケの人気ランキングにも顔を出す。3月の「エレうた」のプレ特番では、出演者が「初音ミクを紅白歌合戦に」と盛り上がった。今年の大みそか、それは夢物語でないかもしれない。(宮本茂頼)