最高齢オランウータン死ぬ　５９歳４カ月、多摩動物公園

　多摩動物公園（東京都日野市）で飼育されていた世界最高齢のオランウータン「モリー」が３０日、老衰のため死んだ。雌で推定年齢は５９歳４カ月。５月にお別れ会を開く予定。

　同園によると、モリーは戦後初めて日本に来たオランウータン。３歳だった１９５５年にインドネシアから上野動物園に。２００２年からクレヨンで絵を描くようになり、その日の気分で色を使い分け、飼育舎の前や東京・新宿の画廊で作品展を開くなど「モリー画伯」として人気を集めた。

　左目の視力を失った上、高齢で両目のまぶたが垂れ下がり、見える右目のまぶたを指で上げるしぐさも愛らしいと評判だった。０５年に多摩動物公園に移ったが、今年３月下旬から体調を崩し、横になっていることが多かった。

　モリーが死んだことで同園にいる推定５７歳４カ月の雌「ジプシー」が世界最高齢になるという。