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真央7位、大差つけられた!/フィギュア

サンケイスポーツ 4月30日(土)7時52分配信

 フィギュアスケート・世界選手権第5日(29日、モスクワ)女子ショートプログラム(SP)を行い、2連覇がかかる世界女王・浅田真央(20)=中京大=はトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)が回転不足になるなど58・66点と失速、7位と出遅れた。昨年大会以来、1年超ぶりの大会出場となったバンクーバー五輪金メダリスト金妍児(キム・ヨナ、20)=韓国=が、65・91点でトップ。4年ぶりの優勝を狙う全日本選手権女王、安藤美姫(23)=トヨタ自動車=が2位につけた。

 うつむいた顔を上げられない。納得いかない滑りと、納得いかない結果。得点発表を待つ「キス&クライ」。真央はスクリーンに表示された点数をぶ然とした表情でみつめた。

 「結果は、結果で受け止めている。トリプルアクセルは回っていなかったし、ポイントをロスしてしまった…」。落ちそうになる涙をこらえながら、表情を凍らせた。

 冒頭に跳んだ「真央の代名詞」トリプルアクセルが不発となり、2回転半の扱い。2連続ジャンプも3回転フリップの回転が足りず、7位に沈んだ。

 昨夏からジャンプの根本的な改造に着手。今季前半は修正に戸惑ったが、2月の四大陸選手権のフリーで「100点」と自賛したトリプルアクセルを決め、復調気配でこの大会に臨んだ。だが、モスクワ入り後は着氷が安定せず、この日午前の公式練習では2度転倒。本番での“一発勝負”にかけたが、女神はほほえんでくれなかった。

 東日本大震災の影響で、3月に東京で開催される予定の大会が中止。延期され、今回の代替開催まで調整の変更を余儀なくされた。被災地の惨状を目の当たりにした真央は「こんな時に大会にいってもいいのだろうか」と練習に身が入らなくなった。みかねた佐藤信夫コーチ(69)が1週間の休養を与えたが、重要な時期に食が細くなり、同コーチは「一度精神的に緩めなければならず、その後、調子が上がってこなかった。体もやせた」と指摘。関係者によれば「いつもより4、5キロはダウンしている」と証言する。

 「世界女王」vs「五輪女王」。1年ぶりの直接対決となったライバル金妍児は、2連続3回転にミスがありながら65・91点と高得点。7・25点の大差をつけられ、日本勢初となる2連覇の希望もかすんだ。

 それでも、前をみる。この日の演技前、佐藤コーチから「2回転半にしてはどうか」と提案もあったが、真央の意思でトリプルアクセルを跳んだ。30日のフリーでも「跳ぶ予定です」。強気に、無心で。ミラクルを信じて、跳び上がる。

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最終更新:4月30日(土)9時8分

サンケイスポーツ

 

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