＜フィギュア＞ソチ五輪目標に現役継続　高橋大輔が考え示す

　男子フリーでスケート靴のビスが取れるアクシデントもあって５位に終わり、世界選手権２連覇を逃した高橋大輔（関大大学院）が３０日、モスクワで取材に応じた。「冷静に考える時間がほしい」として、前日は報道陣の前に現れなかったが、この日は「そこ（１４年ソチ五輪）を見据えてやっていこうかな」と語り、改めて次回五輪を目標に現役を続ける考えを示した。

　選手の引き際は千差万別だ。高橋自身も「きれいに辞めた方がよかったのかな」と、バンクーバー五輪で銅メダル、世界選手権トリノ大会で金メダルを取った昨季が、引退のタイミングにもなり得たことを認めた。

　今季は世界選手権が当初、東京で開催されることもあり、高橋も地元開催の同大会を目標に現役を続行。ところが、東日本大震災の影響で東京開催が中止となったため、「流れた時点で、来季も続けようかなと思っていた」という。だが、この時点でも「ソチ五輪」への道は明確ではなかった。

　決断の最大要因は、不完全燃焼だったフリーでの演技。「あの演技で吹っ切れた」と語る高橋は「きれいには終われないかもしれないけど、そういうスケート人生もいいのかな」と先を見据える。来季はトーループとフリップという２種類の４回転ジャンプをそろえることを目標に、「挑戦者」として再スタートすることを誓った。【芳賀竜也】

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