2011年3月2日 10時39分 更新:3月2日 12時28分
【ワシントン斉藤信宏】1日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、中東・北アフリカ情勢の緊迫化を受けて上昇、指標である米国産標準油種(WTI)の4月渡しは一時、2月24日以来3営業日ぶりに1バレル=100ドル台まで値上がりした。終値でも、前日終値比2.66ドル高の99.63ドルとなり、終値ベースでは08年9月30日(100.64ドル)以来、約2年5カ月ぶりの高値となった。
原油価格は、リビア情勢の緊迫化に加えて、エジプトのメディアが「サウジアラビアの軍隊がバーレーンに侵攻した」と報じたことなどを受けて急上昇。通常取引終了後の電子取引でも100ドル台で取引されている。
一方、同取引所の金先物相場も急伸。指標となる4月渡しは時間外取引で一時、1オンス=1435.60ドルと昨年12月上旬以来、約3カ月ぶりに史上最高値を更新した。終値も前日終値比21.30ドル高の1オンス=1431.20ドルとなり、終値ベースでも史上最高値を更新した。原油の高騰でインフレ懸念が強まり、安全資産として金が買われた。