東京電力福島第1原発の放射性物質漏出問題で、県は13日、20小学校の校庭で行った土壌調査結果を発表した。川俣町立山木屋小で1キロ当たり最高の2万9115ベクレルの放射性セシウムを検出するなど3地点で1万ベクレルを超えた。ただ、健康に影響を与えるとして注意すべき国の基準がない。調査した県生活環境部は「数字の評価はできない」と話し、市町村教委に使用制限などの判断を委ねる意向だ。
同部は5~6日、地域的バランスを考慮して検査箇所を抽出し、深さ4~5センチの土を採取。同セシウムが高かったのは、山木屋小以外では浪江町立津島小(1万8545ベクレル)▽二本松市立岳下小(1万2026ベクレル)▽伊達市立保原小(8286ベクレル)--だった。
コメ作付けの可否を判断する基準は5000ベクレルとされるが、学校調査は水田より浅い地点で土を採取するので、測定値が高く出る傾向があるという。同部は「水田調査とは別の次元で数字を評価してほしい」と説明している。【種市房子】
毎日新聞 2011年4月14日 地方版