2011年4月30日17時31分
東日本大震災で被災した東京電力の福島第一原子力発電所で、遠隔操作ロボットが活躍を始めている。放射線量が多い原子炉建屋周辺でがれきを撤去したり、放射性物質の飛散防止剤を散布したり。コンクリートポンプ車による使用済み燃料プールへの放水も、5月中旬には無人化する。敷地内の放射線量を無人で計測できるロボットも、近く導入する方針だ。
原子炉の海側の敷地に4月26日、ベルトで駆動する緑色のクローラーダンプ車が投入された。通称「かたつむり」。放射性物質を含んだほこりが舞うのを防ぐ薬剤を、敷地表面に散布する切り札だ。ダンプは、離れた場所に止めた操作車で動かす。
投入した日だけで5千平方メートルにまいた。29日にも7千平方メートルに散布。人の手でまく急斜面などと合わせ、梅雨前までに50万平方メートルで散布を終える方針だ。
原子炉建屋の近くには放射線量が高いコンクリート片や金属片がある。この撤去は無人の油圧ショベルやブルドーザーが担う。やはり無人のダンプカーに積み、敷地内の保管場所まで運ぶ。これまでに4立方メートルのコンテナ67個分を撤去した。
遠隔操作の重機は実績がある。1991年に火砕流で多くの犠牲者を出した雲仙・普賢岳や、今年1月に噴火した新燃岳の工事にも投入された。
使用済み燃料プールへの放水に使われているコンクリートポンプ車の無人化も進む。プールへの放水は1回に最大11時間かかる。新たに50〜70メートル級のアームを持つ3台を、無線と光ケーブルで室内から操作できるように改造中。5月中旬から1、4号機で使う予定だ。
こうした敷地内の作業にとって重要なのが、放射能汚染の度合いを示す地図だ。この地図を無人で作るロボットシステム「チームニッポン」が5月上旬に立ち上がる。