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【百貨繚乱 2011年問題の行方】(1)新宿+渋谷+池袋超える売り場…大阪決戦
2011.4.26 10:32
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「黒船の襲来だ」。6年前の平成17年、大阪の百貨店関係者に衝撃が走った。
建て替え工事中のJR大阪駅の新駅ビルに三越が出店すると発表されたからだ。その後、三越は三越伊勢丹ホールディングス(HD)に生まれ変わったが、危機感を抱いた地元百貨店を増床に駆り立て、“大阪百貨店戦争”に火をつけた。
5月4日。三越伊勢丹HDがJR西日本と組んで建設した「JR大阪三越伊勢丹」(大阪市北区)がベールを脱ぐ。
地上10階地下2階、総売り場面積5万平方メートルの各フロアには、既存の百貨店像を覆す新たな試みがちりばめられている。
紳士服フロア「イセタンメンズ」(8~9階)にはゴルフウエア売り場に囲まれたカフェを配置。売り場との仕切りはなく、お茶を楽しみながら巨大薄型テレビでゴルフ中継などを観戦できる。「一流プロのコーディネートをすぐ楽しめます」。バイヤーの佐野正史さんはこう自信を見せる。
社員が独自で品ぞろえを充実させる「自主編集」と呼ぶ売り場はメンズ全体の6~7割。百貨店各社とも自主編集売り場を充実させているが、それでも多くて3割程度にとどまる。ブランド売り場の面積を上回るのは異例中の異例だ。
美術・呉服売り場では茶器や筆などのコーナーに面して茶室を設置。茶道・書道教室などを催し、「おけいこごとから商品への興味に結びつける」(担当者)戦略であり、歴史・文化に強い三越ならではの試みだ。
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