2011年04月29日 (金)

官房参与が辞任・記者会見資料を全文掲載します

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東京電力福島第一原子力発電所の事故への対応に当たるために、先月、内閣官房参与に任命された、原子力の専門家で東京大学大学院教授の小佐古敏荘氏が、記者会見し、「政府の対策は法にのっとっておらず、場当たり的だ」として、内閣官房参与を辞任することを明らかにしました。

記者会見で辞任の理由について説明した資料を全文掲載します。

*文中の下線は、原文のままです。

*もとの資料に誤字と思われる箇所が2か所あったので、小佐古氏に確認の上、訂正しました。(4月30日午前10時20分) 

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平成23年4月29日

内閣官房参与の辞任にあたって
(辞意表明)

内閣官房参与

小佐古敏荘

 

 平成23年3月16日、私、小佐古敏荘は内閣官房参与に任ぜられ、原子力災害の収束に向けての活動を当日から開始いたしました。そして災害後、一ヶ月半以上が経過し、事態収束に向けての各種対策が講じられておりますので、4月30日付けで参与としての活動も一段落させて頂きたいと考え、本日、総理へ退任の報告を行ってきたところです。
 なお、この間の内閣官房参与としての活動は、報告書「福島第一発電所事故に対する対策について」にまとめました。これらは総理他、関係の皆様方にお届け致しました。

 私の任務は「総理に情報提供や助言」を行うことでありました。政府の行っている活動と重複することを避けるため、原子力災害対策本部、原子力安全委員会、原子力安全・保安院、文部科学省他の活動を逐次レビューし、それらの活動の足りざる部分、不適当と考えられる部分があれば、それに対して情報を提供し、さらに提言という形で助言を行って参りました。
 特に、原子力災害対策は「原子力プラントに係わる部分」、「環境、放射線、住民に係わる部分」に分かれますので、私、小佐古は、主として「環境、放射線、住民に係わる部分」といった『放射線防護』を中心とした部分を中心にカバーして参りました。
 ただ、プラントの状況と環境・住民への影響は相互に関連しあっておりますので、原子炉システム工学および原子力安全工学の専門家とも連携しながら活動を続けて参りました。
 さらに、全体は官邸の判断、政治家の判断とも関連するので、福山哲郎内閣官房副長官、細野豪志総理補佐官、総理から直命を受けている空本誠喜衆議院議員とも連携して参りました。

 この間、特に対応が急を要する問題が多くあり、またプラント収束および環境影響・住民広報についての必要な対策が十分には講じられていなかったことから、3月16日、原子力災害対策本部および対策統合本部の支援のための「助言チーム(座長:空本誠喜衆議院議員)」を立ち上げていただきました。まとめた「提言」は、逐次迅速に、官邸および対策本部に提出しました。それらの一部は現実の対策として実現されました。
 ただ、まだ対策が講じられていない提言もあります。とりわけ、次に述べる、「法と正義に則り行われるべきこと」、「国際常識とヒューマニズムに則りやっていただくべきこと」の点では考えていることがいくつもあります。今後、政府の対策の内のいくつかのものについては、迅速な見直しおよび正しい対策の実施がなされるよう望むところです。

 

1.原子力災害の対策は「法と正義」に則ってやっていただきたい

 この1ヶ月半、様々な「提言」をしてまいりましたが、その中でも、とりわけ思いますのは、「原子力災害対策も他の災害対策と同様に、原子力災害対策に関連する法律や原子力防災指針、原子力防災マニュアルにその手順、対策が定められており、それに則って進めるのが基本だ」ということです。

 しかしながら、今回の原子力災害に対して、官邸および行政機関は、そのことを軽視して、その場かぎりで「臨機応変な対応」を行い、事態収束を遅らせているように見えます。
 
 とりわけ原子力安全委員会は、原子力災害対策において、技術的な指導・助言の中核をなすべき組織ですが、法に基づく手順遂行、放射線防護の基本に基づく判断に随分欠けた所があるように見受けました。例えば、住民の放射線被ばく線量(既に被ばくしたもの、これから被曝すると予測されるもの)は、緊急時迅速放射能予測ネットワークシステム(SPEEDI)によりなされるべきものでありますが、それが法令等に定められている手順どおりに運用されていない。法令、指針等には放射能放出の線源項の決定が困難であることを前提にした定めがあるが、この手順はとられず、その計算結果は使用できる環境下にありながらきちんと活用されなかった。また、公衆の被ばくの状況もSPEEDIにより迅速に評価できるようになっているが、その結果も迅速に公表されていない。

 初期のプリュームのサブマージョンに基づく甲状腺の被ばくによる等価線量、とりわけ小児の甲状腺の等価線量については、その数値を20、30km圏の近傍のみならず、福島県全域、茨城県、栃木県、群馬県、他の関東、東北の全域にわたって、隠さず迅速に公開すべきである。さらに、文部科学省所管の日本原子力研究開発機構によるWSPEEDIシステム(数10kmから数1000kmの広域をカバーできるシステム)のデータを隠さず開示し、福島県、茨城県、栃木県、群馬県のみならず、関東、東北全域の、公衆の甲状腺等価線量、並びに実効線量を隠さず国民に開示すべきである。

 また、文部科学省においても、放射線規制室および放射線審議会における判断と指示には法手順を軽視しているのではと思わせるものがあります。例えば、放射線業務従事者の緊急時被ばくの「限度」ですが、この件は既に放射線審議会で国際放射線防護委員会(ICRP)2007年勧告の国内法令取り入れの議論が、数年間にわたり行われ、審議終了事項として本年1月末に「放射線審議会基本部会中間報告書」として取りまとめられ、500mSvあるいは1Svとすることが勧告されています。法の手順としては、この件につき見解を求められれば、そう答えるべきであるが、立地指針等にしか現れない40-50年前の考え方に基づく、250mSvの数値使用が妥当かとの経済産業大臣、文部科学大臣等の諮問に対する放射線審議会の答申として、「それで妥当」としている。ところが、福島現地での厳しい状況を反映して、今になり500mSvを限度へとの、再引き上げの議論も始まっている状況である。まさに「モグラたたき」的、場当たり的な政策決定のプロセスで官邸と行政機関がとっているように見える。放射線審議会での決定事項をふまえないこの行政上の手続き無視は、根本からただす必要があります。500mSvより低いからいい等の理由から極めて短時間にメールで審議、強引にものを決めるやり方には大きな疑問を感じます。重ねて、この種の何年も議論になった重要事項をその決定事項とは違う趣旨で、「妥当」と判断するのもおかしいと思います。放射線審議会での決定事項をまったく無視したこの決定方法は、誰がそのような方法をとりそのように決定したのかを含めて、明らかにされるべきでありましょう。この点、強く進言いたします。

 

2.「国際常識とヒューマニズム」に則ってやっていただきたい

 緊急時には様々な特例を設けざるを得ないし、そうすることができるわけですが、それにも国際的な常識があります。それを行政側の都合だけで国際的にも非常識な数値で強引に決めていくのはよろしくないし、そのような決定は国際的にも非難されることになります。

 今回、福島県の小学校等の校庭利用の線量基準が年間20mSvの被曝を基礎として導出、誘導され、毎時3.8μSvと決定され、文部科学省から通達が出されている。これらの学校では、通常の授業を行おうとしているわけで、その状態は、通常の放射線防護基準に近いもの(年間1mSv,特殊な例でも年間5mSv)で運用すべきで、警戒期ではあるにしても、緊急時(2,3日あるいはせいぜい1,2週間くらい)に運用すべき数値をこの時期に使用するのは、全くの間違いであります。警戒期であることを周知の上、特別な措置をとれば、数カ月間は最大、年間10mSvの使用も不可能ではないが、通常は避けるべきと考えます。年間20mSv近い被ばくをする人は、約8万4千人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです。年間10mSvの数値も、ウラン鉱山の残土処分場の中の覆土上でも中々見ることのできない数値で(せいぜい年間数mSvです)、この数値の使用は慎重であるべきであります。

 小学校等の校庭の利用基準に対して、この年間20mSvの数値の使用には強く抗議するとともに、再度の見直しを求めます。

 また、今回の福島の原子力災害に関して国際原子力機関(IAEA)の調査団が訪日し、4回の調査報告会等が行われているが、そのまとめの報告会開催の情報は、外務省から官邸に連絡が入っていなかった。まさにこれは、国際関係軽視、IAEA軽視ではなかったかと思います。また核物質計量管理、核査察や核物質防護の観点からもIAEAと今回の事故に際して早期から、連携強化を図る必要があるが、これについて、その時点では官邸および行政機関は気付いておらず、原子力外交の機能不全ともいえる。国際常識ある原子力安全行政の復活を強く求めるものである。

以上

 

投稿者:かぶん | 投稿時間:19:43  | カテゴリ:科学と文化のニュース
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知りたかった情報です!長文の書き出しありがとうございました。
こんなに強い抗議もロイヤルウエディングで消されています。
もっと詳しい話をこの先生から聞きたいです。
また、福島の小学校は実際、どのくらい危険なのでしょうか?
取材して欲しいと思います。

投稿日時:2011年04月30日 01:11 | さいきゆみ

この件、繰り返しTVで放送してください。
政府や東電の「ただちに健康に影響はない」を信用していたり、深刻さに気づいていない人が多すぎます。

両親もそうですが、PCを使えない高齢者など、情報を知る術がないことがこんなに怖いことなのかと、実感する毎日です。

Ustやニコ動で統合本部合同記者会見を毎日観ていますが、保安院・東電のあの態度に毎日、怒りが積み上がっていきます。

話は反れましたが、この方の辞任を無駄にしてほしくない!!!

投稿日時:2011年04月30日 01:19 | mikan

よくぞ言ってくださいました。
その決断と勇気に感謝します。
わたしは50歳をすぎるまで特別、政治に興味もかかわりもなくすごしてきましたが、今の日本で黙っているのは後々の人々への罪ではないかと思うようになりました、

投稿日時:2011年04月30日 01:19 | よしなが

全文を載せていただいて、本当にありがとうございます。

投稿日時:2011年04月30日 01:21 | mamama


科文のみなさん、NHKのみなさん

日々の震災報道お疲れさまです。
このブログに書かれるコメントも少なくなりましたね~。。。

日本人は忘れやすい国民性があるので、民放では、原発事故の報道が少なくなりましたし、東京電力から工程表が出たことで、本当に一年くらいで、安全に収束すると思われているのでしょうね。。。

本日の小佐古東京大学大学院教授の涙の会見は、真実を知るものにとっては、本当につらい、心の叫びだと思いました。
小佐古さんが、原発推進派かどうかは知りませんが、権威ある専門家が涙して辞める。人として耐えられない。という意味。。。

マスメディアは、辞意表明を全部伝えませんので、このブログで全文を知りました。多くのマスコミは、国の方針への不満的なニュアンスでしたが、小佐古さんの真意は、子供たちへの良心の呵責ですよね~。20ミリシーベルト…もう、国民の多くは、放射能の数値に麻痺しています。何京ベクレルとか、900ミリシーベルトのがれきが見つかったと報道されると、もう、20ミリシーベルトが少なく感じてしまう。。。

確か、放射線従事者の許容量が30ミリシーベルトくらいですよね~。それと比べると、とんでもない数値です。校庭の土といわれることは、校庭だけが汚染されるわけではないから、等しく汚染され、体内被曝していますよね…

私も、東北・関東の子供たち、そして、妊産婦は少なくとも西日本に移住すべきだと思います。家族の絆も大切ですが、子供の被爆の健康被害は、統計的にも証明されています。

しかし、きょう、TBSのNEWS23に出ていた細野官房副長官は、原子力安全委員会の言葉を引用しておられました。緊急時に集まれず、ほとんど機能しなかった組織、そして、委員長自ら、失敗だったと認めている組織を信じている。。。

私は、首都圏に住んでいます。毎日、マスクもせず、無邪気に遊んでいる子供たちをみると可愛そうで仕方ありません。

私は、原発関係者ではありません。推進派でも反対派でもありませんでした。しかし、日本でのJOC臨界事故や高速増殖炉「もんじゅ」の事故を見て、なんという危険な領域に日本人は踏み込んでしまったのか?とは、思っていました。

ですから、福島原発事故以来、できるだけの時間を割いて、勉強をしました。ほとんどインターネットです。そこには、真実を語る評論家や学者、ジャーナリストがいるんですね~。。。

私も疲れてきました…、科文のみなさんもそうだと思います。
肉体的ではなく、虚無感といいますか、、、

我々、日本の大人は、次代の子供たちに何を残すのでしょう?
「巨額の財政赤字」、「超高齢化社会」、そして「放射能汚染」…
申し訳けない気持ちでいっぱいになります。


科文のみなさん、NHKのみなさん、心から応援しています。


投稿日時:2011年04月30日 01:24 | negai

UPありがとうございます。これ、どんな話の内容だったのか知りたかった。民放は毎日以外スルーしてたみたいだし。

投稿日時:2011年04月30日 01:26 | ゴウ

テレビでのニュースでは、小佐古氏の辞任を伝えているが、その辞任理由は明確には伝えられていない。福島県における、校庭20mSVの基準についてはその導入に反対の意見が強くある現在、小佐古氏の辞任と関連しているにも関わらず、報道がないのは視聴者としては、貴社の報道の在り方に大きく疑問をいだくものである。また、その内容をネット上にのみ掲げているのであれば、それはみずからの報道するものとしての責任を放棄していると疑わざるを得ない。

投稿日時:2011年04月30日 01:43 | 庄山 智美

一見すると,極めて明確な“告発メッセージ”のように思えるが,よく読み返してみると,疑問が残る。
小学校の「年間20ミリシーベルト」について,これまで政府の内幕は分からなかった。(参照:藤原記者の解説http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/600/79329.html)
今回の全文においても,この点明確になっているとは言えない。小佐古氏は20ミリシーベルトを不当とはしているが,誰が・いつ,その不当な基準をとることを決定したか?には触れていない。
(なお,前半,放射線業務従事者の緊急時被ばくの基準に関しては,むしろより高い値の500ミリシーベルトか1シーベルトを採用すべきだったとする点を読み飛ばすと,氏の姿勢を歪めてとらえることになると思う)
そして,この従事者の緊急時被ばく基準についても,小佐古氏は誰が決定したのかを明らかにすべきだと述べているにすぎない。
言い換えれば,では小佐古氏はいったい内閣官房参与として何を主張し何を呼び掛けたのか?が,よく分からないのである。
「誰が…決定したのかを含めて明らかにされるべき」という。まったく異論はないが,これはすでに藤原記者や山崎記者が繰り返し求めていることである。内閣官房参与がこう外部の批評のように他人事として述べるのは,一面では無責任ではないか。少なくとも,「いつ・誰に対し・どのような提言をしたが,受け入れられなかった」というように,具体的にとった行動とプロセスを明らかにすべきだ。それもせずに会見で涙を見せたところで茶番にすぎず,科学者としての責任を果たし得たとは評せない。
困難はあろうが,NHKには,一連の不適切な政府の対応について,さらに内幕を明らかにする取材と報道を希望したい。

投稿日時:2011年04月30日 02:50 | 和田裕一

参与が辞意を表明されたことは、非常に重要な事実だと思います。
少なくともこの20msvに疑問を投じている医学の専門家がおり、
その意見は聞き入れることも公表もされなかった。
文科省と官邸と、たった1名の医学の専門家しかいない原子力安全委員会が福島の人間の未来を握るという恐ろしい状況に身震いします。

こんなことでいいのでしょうか。
人間として許されることではない、人間としての良心が参与を
辞意に向かわせたのだと思います。
どうかNHKでは、中立の報道をしてください。
いま他局で討論番組が行われています。

司会の方が、参与が「子供に20mSV適用はおかしい」として辞意をしていたことに触れ「少数派の意見がききいれられなかったのか?参与が少数派だが正しくて、多数派が間違っている可能性はないのか?そもそも参与はお願いして内閣に来てもらったかたでは」という主旨をいうと、 平野議員は参与は10mSVが妥当といっていたといいました。 また、問題の本質には答えず、20mSVというレベルを肯定しております。

さらに石川迪夫 日本原子力技術協会最高顧問は、
「原子炉は100年使える、今回は津波によってなので地震によって
壊れたのではない。天災というのはめったに起こらないから天災」
「100mSv/yまで安全、だから帰して農業やらせればいいんです
なぜなら250mSvまで作業員は安全だから!」
とおっしゃっています。

工学系の専門家は20mSVを肯定している方が多いと思います。
子供の未来の「健康」を握る判断をすべきなのは医学者ではないでしょうか?
本来の医学系の専門家である参与が辞意を表明している事態に、
かなり危機感と国が間違った方向にいっているように感じます。

NHKは中立の報道機関です。
なによりも、報道とは「真実」を伝えるものです。
その先にあるのは「視聴者が幸せになるための情報です」。
それが報道の良心だと思います。

どうか批判を恐れず、政府との対立を恐れず、正しい情報をしてください。おかしいことは、おかしいと声高に報道してほしいです。

スポンサー企業がいないからこそ、できる報道があると思います。

なにも罪のない子供が悲しむ未来をまねかない、正義感のある報道をお願いします。応援しています。

どうか、どうか、お願いします。

投稿日時:2011年04月30日 04:23 | 匿名です

小佐古敏荘氏の真の勇気。人間として、科学者としての素晴らしい記者会見です。
 そして、その内容をしっかりと掲載したNHK「かぶん」ブログも、素晴らしい。マスコミとしての良心。勇気ある行動です。
 日本人の一人として感謝します。

投稿日時:2011年04月30日 05:47 | チョク

このご発言、ロイヤルウエディングと同時になされた?ので?まったく存じませんでした。しかし、お辞めにならずにいていただくことはできなかったのでしょうか。"こうしないと辞めさせていただくことになりそうですが。"と政府と交渉されたのでしょうか。貴重な真実を今後直接政府におっしゃっていただきにくくなるのは残念です。
政府の被曝線量の基準値設定がヒューマニズムにのっとってなくてIAEAの報告が外務省で止まっていたって本当なんですか?

投稿日時:2011年04月30日 05:52 | みゅ

せっかく原子力の専門家に参与として内閣に来てもらったのに、その提言を実際の政策に活かせないのではもったいないですね。

投稿日時:2011年04月30日 05:52 | ちょとまった

小佐古教授の辞意表明の全文を読むことができるのは現在「かぶん」だけです。ありがとうございました。
この状況がどれだけ危険であるのか、日本のマスコミはもっと検証すべきだと思います。細野豪志首相補佐官は29日夜のTBSの番組で、「われわれが最もアドバイスを聞かなければならない原子力安全委員会は年間20ミリシーベルトが適切と判断している。政府の最終判断だ」と述べたそうですが、原子力安全委員会は10ミリと言っていました。それを撤回させたのは文科省であり、内閣です。この矛盾する発言は、現内閣は専門家の意見を軽視しているとする、小佐古教授の辞意表明の内容と一致します。放射線の危険値は、政治判断で決められることではないでしょう。

投稿日時:2011年04月30日 06:01 | Tomoko

極めて興味深い内容ですね
私は彼の学者としての良心を評価したいと考えます

投稿日時:2011年04月30日 06:18 | 現実論

会見の内容にあらためてショックを受けました
国民を守る立場にいる政治家や役人がこんな人達だなんて

投稿日時:2011年04月30日 06:52 | 一児の母

 小佐古先生の会見は非常に重要と考えネットで検索しましたが、どこも内容が不十分でした。全文掲載、総て承知しました。先生とNHKの決断に孤高を感じます。日本の泣き所は、原発だったようです。地震大国には原発は危険すぎるようです。残念ながら、問題はその後の人災にもあるようです。
 ドイツでは結論は出ませんでしたが、我々日本人は今回の件から、多大な影響を受ける可能性がわかってきそうなので、原発そのものの是非を決断しなくてはいけないでしょう。人間にとってこの世に生まれてきた責務は次世代に遺伝子を残すことです。それは人間以外の生命体の運命でもあります。しかし、今回の惨事はそれらの営みを破壊する重要事例であることを肝に銘じなければいけないでしょう。
 そして日本海側にも多くの原発があります。原発が日本の泣き所であることは日本以外の隣国も十分に再認識したと思います。

投稿日時:2011年04月30日 07:04 | 匿名

勇気ある全文掲載、ありがとうございます!!

ニュースで取り上げているところがほとんどですが、肝心な部分を掲載せずに済ませているところが多かったように思う中、かぶんさんのブログで全文を読むことができ、感嘆いたしました。
今後も国民の側に立った報道を継続してください。よろしくお願いします!

投稿日時:2011年04月30日 07:13 | Bあや

ここでたくさんの意見があった学校の20ミリの問題。
いったい誰が決めたのか、だれも異論を唱えなかったのかとずっと不思議に思っていましたが。。
放射線の専門家であるこの参与が意義を唱えていたんですね。
当たり前と言えば当たり前ですが。。。

意見を聴くために集めた参与の言葉も無視する政府とは。
この方の意見を無視できるほどのどんな意見があったのか明らかにして欲しいです。

このままでは学者生命が終わるというほどの気持ちがあるのでしたら、ぜひこの無謀な法律違反を是正できるように力を発揮して欲しいです。

世論になって動かすことが重要だと思います。
NHKさんもきちんとこの問題を(朝のニュースでは20ミリのことを報道していましたね)多くの人に知らせてください。
お願いします。このままでは後世まで語られるほどの問題になると思います。

投稿日時:2011年04月30日 07:45 | junko

全文掲載ありがたいです。
国民の命を守るため、「かぶん」の皆さんに頑張ってもらいたい!

投稿日時:2011年04月30日 07:46 | 匿名

 専門家が許せないとしている文部科学省の基準は学校の敷地だけに適用されている。郡山市はその基準を超える高い放射線量が測定された小中学校などの校庭の表土除去を5月2日までに終了させる予定。
 基準値の値については学者で色々別れているけど文科省の基準が正しいとしてもこれって狂っていると思う。学校の校庭が汚染されている事はその周辺の土壌も汚染されている可能性が高い。子供達は学校以外の外で遊んだら被爆する事になる。

 文科省としては学校以外で子供が被爆しようがしまいが関係無いのか! 縦割り行政の弊害と言って放置出来る問題ではないと思う。
 基準値を超えた学校の子供達を他の地区に避難させるとか、別の学校に通わせる必要が有ると思う。
 国も狂っているが、学校だけ下げようとする市、問題点を指摘しないマスコミ。。。。日本全体の歯車が狂っていると思う

投稿日時:2011年04月30日 07:59 | 神田龍美

文字起こし、ありがとうございます。
ニュースでも、子供に20mSVを適用したことに異論がある旨、ぜひ報道してください。

投稿日時:2011年04月30日 08:13 | yui

この先生の抗議が辞任によってなされたことは残念です。
会議の中にあって声を出すことをしてくれれば
この先生の言も信用しても良いと考えるが、
解任でなく辞任では
責任回避と受け取られ、この先生が本気で危機意識を
持っているのかどうかインパクトが弱いと考えます。

投稿日時:2011年04月30日 08:15 | 長谷 繁之

非常に重要な内容の掲載、ありがとう御座います。

投稿日時:2011年04月30日 08:24 | 高田

ニュースでの取り扱いが3面記事なみ。
恥ずかしくないのですか。

投稿日時:2011年04月30日 08:27 | kensan

小佐古敏荘 官房参与の辞任・記者会見のすべてを、ぜひ再放送してください!

投稿日時:2011年04月30日 08:34 | いがぴょん

この記事を読んで、自分は今どう行動すべきかが、わかりません。
国、県は安全と繰り返し、原発から100キロ離れたわが町は3.11以前とまったく変わらない生活となっています。
子供たちは毎日屋外で部活動に励んでいます。
私は、子供を被爆させているのではという気持ちを持ちながらも、子供の頑張りたいという気持ちを思うと部活を休めとはいえません。

判断する情報も福島県外では本当に少ないです。
情報があるとしても国が安全といえば、それに従うしかありません。

この地に残るのも、ここから去るのもどちらもきっと不幸なことなのだと思っています。

投稿日時:2011年04月30日 08:40 | すぎち

最近のNHKさんの報道は、素晴らしいです。ガンガン受信料を払いますので、がんばって下さい。

投稿日時:2011年04月30日 08:43 | 匿名

全文掲載、ありがとうございます。
貴重な情報に接する機会を得ました。

放送時間枠というのは常に他のニュースとのバランスその他で決まっていくことなのだろうと思いますが、こうやってブログに全文を掲載してくださった「かぶん」のみなさまに感謝しております。

投稿日時:2011年04月30日 08:43 | tomita

福島市在住の者です。
確かに小佐古敏荘氏の言われる通りだと思います。
政府発表の放射能データ、安全性、テレビ、新聞等メディアの
情報がバラバラで、何が真実なのかまったくわかりません。
故、私の周りの人達は政府は福島県民を見殺し、又は捨て駒として扱っていると考えていると思う人が沢山おります。
学校の校庭での放射線量が発表されましたが、毎日新聞に出ている数値の倍近くあります。
その事も不明で、飯館村と変わりません。
結局政府が事実を把握出来ていない、又は出来ても対処出来ないのだとおもいます。
福島市民はここで生きてます。
どの様にしてよいか判らず仕事し、生活してます。

投稿日時:2011年04月30日 08:47 | サワダ

小佐古先生のお考えに、原子力安全委員会と放射線審議会の持つ役割に混同があるのではないでしょうか。
放射線審議会が行った90年勧告の法令取り入れのための技術的指針の中で、法令に取り入れられなかった事項があるはずです。
技術的指針は報告書扱いであって、技術指針ではないはず。
一言にまとめると、審議会は、意見を述べるだけの機関。
IAEAのBSS、ICRPの07年勧告を取り入れて現在改訂作業中(改訂ドラフト4.0版)でありまもなく制定の予定。
原子力安全委員会は、浅学ですが、この改訂内容を今回の事故にエンドースしているというのが理解の範囲です。

投稿日時:2011年04月30日 08:52 | 鈴木英伸

良臣が決死の思いで諫言の上、切腹したような事態。
これは果たして国民の目に届くかどうか。
NHKさんは一石を投じたのは見届けました。

投稿日時:2011年04月30日 08:52 | skn

全文掲載,ありがとうございます.

報告書「福島第一発電所事故に対する対策について」も,是非,読んでみたいです.

We shall know the truth, and the truth shall make us free.

再度,ありがとうございます.

投稿日時:2011年04月30日 08:53 | @jiyuzin

福島県で教育に携わる者の一人です。
校庭の基準は素人の私でも疑問に思っていました。
どうしたら反対できるのか考えていました。

ぜひ、本当に安全な方策を教えてください。

子供を使って、安全に見せかけるのはやめてほしい。

スクリーニングの基準についても上限が変わっています。
数字の操作でだまされている、見殺しにされている
そんな気持ちです。

子どもを守る!そんな立場で
報道をしてください。

そして、私たちが子供のために
どんな法律があるのか知るべきだと思っています。
原子力に関する法律も特番で解説していただきたいです。

私はなんとしても、子供たちを守りたいのです。

投稿日時:2011年04月30日 09:04 | hujisan

つぶやいたり、ブログに載せるのではなく放送してください。

投稿日時:2011年04月30日 09:05 | 石川

早速コメント欄に西日本に退避させるべき!と大はしゃぎしている反原発の方がいらっしゃいますが
全文をよく読まれたのでしょうか??
都合のいい部分だけをつまみ食いせず、
何を問題としているのか、隅々まで精読された方がよいのではないでしょうか。

ここでは国としての「覚悟」が問題とされているんですよ。

精神的苦労や義憤はあおりなのは解りますが、むしろ辞任はしてほしくなかったですね。

投稿日時:2011年04月30日 09:05 | mo

今回の辞任は、氏自身で氏自身の経歴を否定することになるとの覚悟があっての事と思いますが、
後世、氏の経歴の中で最大の評価を受けてしかるべきだと思います。

いま試されているのは、政治や行政ではなくメディアや国民なのかもしれません。

投稿日時:2011年04月30日 09:19 | ef

NHK、かぶんの皆様
小佐古教授の辞任の全文掲載を有難うございました。

昨日の7時のニュースで知り、衝撃を受けました。
殆ど、スルーされるような形での取り上げられ方でしたので
不満に思っておりましたので知りたい部分を
掲載していただき本当に感謝しております。

このニュースは国民にとって重大なことだと私は思って
おります。もっと、トップに近いニュースとして
掲げて掘り下げて頂きたかったです。

ネットでの会見を(東電、統合本部など)みていますが
本当に後手後手で、場当たり的、希望的観測で
物事を動かしている政府、各機関には腹立たしさを
感じています。(何もできない自分が情けないですが)

このような進め方でいいのかと素人ながら
疑問に思っていたところでの、小佐古教授の辞任。
国民側に一生懸命立って動いて下さっていた方が
いてくれたことの有り難さ、悪貨に負けてしまった
悔しさがよく分かります。

もっと、このことにNHKさんは触れて頂きたい。
ネットで見れる環境にない方が大勢です。
不安に思う方もいると思いますが、真実を伝えることは
大事なことだと思います。

投稿日時:2011年04月30日 09:21 | maki

報道機関としてまずは論評することなく、不要な省略をすることもなく、
全文掲載なされたことはとても勇気のあることで尊敬に値します。
そうすることによって初めて各方面から正しい検証がなされていくのですから。
今まで矮小な、唾棄すべき報道機関の妙なプライドによって
事実の一部しか伝えられないことが報道、と思われていました。
ネットのスピードを前にすれば、これからは組織力を活かした迅速かつ加工なし、
の報道を重視することが電波を使用する報道機関が生き残る唯一の手段でしょう。

さてこちらの事実も重要だと思いますので論評することなく
付加した方がいいと思います。
小佐野教授は原爆症集団認定訴訟において被告側(国側)の証言を行い、
国側の放射線量評価システムの正当性について頑強に肯定し
関係者の失笑を買った御用学者です。
広島の方には広く知られている事実です。
黒い雨の影響について、裁判での証言でも「知らない」
「分からない」を連発した人物です。
なおご存知のように、訴訟は各地で行われていましたが原告側勝訴が相次ぎ
(原告側19連勝)、国が一部責任を認めて和解、各控訴の取り下げを行い終結しています。
つまり小佐野教授の証言は裁判官からは信用されなかったということです。

投稿日時:2011年04月30日 09:29 | 長谷部義長

政府や原子力保安委員会は全く信用出来ない。即刻解散させ、いち早く国際的な
問題として対応出来る体制にすべき。

我々の未来を今壊そうとしているのはこの二つの機関と民間の大手マスコミです。
本当に日本人なのかと、強い疑念がある。

国の未来の為に、ついに我々が立ち上がるときでは無いでしょうか?
蜂起すべきは中東だけでは無い。

投稿日時:2011年04月30日 09:33 | 荒井

子どもと女性への放射能の影響について、政府の考えと対応が甘いと、常々思っていました。今後、福島の子どもががんになったり、生まれた子供に先天性の障害があったとき、あの時の影響かもしれないと、母親は避難しなかった自分を責めることになるのです。(たぶん関連性は科学的には立証されないでしょうが)
病院では妊娠している可能性のある女性には、鉛の板を腹部にあててレントゲンをとります。そのくらい配慮していたので、政府の考えは暴挙に見えます。
プロフェッショナルとは神にその仕事をする誓いをした人のことであると、以前教えてもらったことがあります。つまり、プロとしての倫理観をもって働くということです。知識や技術はあっても、倫理観のない人はプロではないのです。小佐古先生は、プロであると思いました。残念ながら、今回、内閣にいる人たちがプロでなかったということだと思います。

投稿日時:2011年04月30日 09:36 | 風間

全文掲載有り難う御座います。報道では、抗議の辞任とされただけで、
具体的な内容の部分がハッキリ報道されて居なかったので助かりました。

投稿日時:2011年04月30日 09:38 | mt

福島県いわき市に住む小学生の子を持つ母親です。
全文掲載、ありがとうございます。

私の子どもの通う学校でも、一時間程度の屋外活動が認められました。
保護者の間から
「体育などの屋外活動を今年一年間やるなとは言っていない。
もっと数値が安定してからでもいいのではないか」との意見が出ていますが
学校は文科省の言いなりで「大丈夫との指示なので一時間程度はやらせます」の一点張りです。
子どもたちは外遊びが嬉しくって大喜びですが、親は怖くてたまりません。

小佐古氏の勇気ある辞任。
もっともっとNHKのニュースでも流してほしいです。

投稿日時:2011年04月30日 09:39 | ふくしまの母

年間20ミリシーベルトは確かに高い数値です。学生が学校にいる時間の中で室内室外の活動を今までどおりにやっていても学校にいる時間内で受ける放射線量は8時間いたとしても、最大でも年間20ミリシーベルトの3分の1で年間7ミリシーベルトくらいではあります。もちろん本来は年間1ミリシーベルトまでなので、学校外で受ける放射線量も考えると、結局その地域に留まっている事そのものが問題になるように思います。この基準で運営させるという事はその地域の切り捨てにつながらないだろうか。心配です。

投稿日時:2011年04月30日 09:40 | 匿名100号

辞任された事に敬意を表すると同時に、今更なにを言っているかという
感じがします。原発の問題の深刻化してきた中で、辞任云々をする事は私はもう逃げだしますと言っているに過ぎないのだと思います。メディアも政治も信用はしていません。東電、政府の情報発信には不審をもっていますから、最初から自分たちに都合の悪い情報は国民の前に出で来ないと考えていました。辞任は今更の感じです。

投稿日時:2011年04月30日 09:42 | 蜻蛉のメガネ

福島県の保護者です。学校の校庭の片隅に、ブルーシート一枚に包まれ、うず高く積まれた土を見て、やりきれない思いでいっぱいです。すべてを捨てて避難することのできない情けない自分に。
なぜこんな思いをしなければいけないのか?
見えない津波のように襲ってくる放射能と悪い噂に、時に気が狂いそうになる親もいます。
この先生にようにはっきりとしたコメントをいただき、それはそれでよいのでしょうが、国や東電から、私達に、こうしますという話がまったく伝わってきません。
素人の私にも、国の基準が、子ども達にとって安全だなんて到底思えない。文部科学省がやったことは、土を退かす判断をした自治体に冷静になれといい、独自に放射線測定値を発表した小学校に勝手なことはするなといい、放射線技術者である大人の基準を根拠もなく押し付けて、放っておいているだけじゃないか!

投稿日時:2011年04月30日 09:43 | 匿名

全文掲載ありがとうございます。辞任という形を取らなければ、国民に今の危機的状況を伝えられなかったということ自体が非常に腹立たしく思います。こういう方にこそ、辞めてほしくなかったと思います。

投稿日時:2011年04月30日 09:47 | dora

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