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福島第1原発:1号機建屋で高放射線量 工程表に影響も

ロボットが撮影した東京電力福島第1原発1号機の原子炉建屋内。1時間当たり1120ミリシーベルトの高放射線量が測定された=東京電力提供
ロボットが撮影した東京電力福島第1原発1号機の原子炉建屋内。1時間当たり1120ミリシーベルトの高放射線量が測定された=東京電力提供

 東京電力は27日、損傷が激しい福島第1原発1号機の原子炉建屋で、毎時1120ミリシーベルトの放射線量を検出したと発表した。建屋内部としては3号機で観測された同57ミリシーベルトを大きく上回る最も高い線量が検出されたことになる。

 1号機の原子炉建屋1階にあるポンプ室の入り口付近で26日に観測した。ポンプ室は、炉内の残留熱を除去するためのポンプや熱交換器が設置されている場所。普段は配管を通じて原子炉内の水が行き来できる状態にある。

 東電は当初、この残留熱除去系を利用して、循環型の冷却機能を復旧させる考えだった。ポンプ室入り口で高い線量が検出されたことは、今後の工程表の実現性にも影響が出そうだ。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「ポンプ室を経由しての作業は今後困難になる。迂回(うかい)するルートを確保したい」と述べた。ポンプ室入り口付近で床面がぬれているとの報告はなく、炉心からの水漏れは確認されていない。【中西拓司、日野行介】

毎日新聞 2011年4月27日 13時13分(最終更新 4月27日 18時15分)

 

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