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社会

生食不適の肉提供か 砺波・食中毒

2011年04月30日 01:28
生食不適の肉提供か 砺波・食中毒
「焼肉酒家えびす砺波店」で食事をした男児が死亡した件について会見する勘坂康弘社長(中央)ら幹部=金沢市入江のフーズ・フォーラス
 砺波市となみ町の焼き肉店「焼肉酒家えびす砺波店」の集団食中毒で、同店は生で食べるのに適さない肉をユッケなどとして提供していた可能性があることが29日、県などへの取材で分かった。同店を経営するフーズ・フォーラス(金沢市入江)は「生食用の肉は殺菌処理したものを仕入れており、問題はないと考えていた」としている。

 ユッケは新鮮な牛の赤身肉を千切りにし、しょうゆやごま油で味付けし、生の卵黄を載せた韓国料理。同店では「和牛ユッケ」として提供し、人気メニューの一つとなっている。砺波店の患者24人全員が食べており、高岡駅南店を利用し、溶血性尿毒症症候群(HUS)の疑いで入院している2人も注文していた。

 県によると、腸管出血性大腸菌感染症は、十分に加熱していない肉を食べると発症することが多い。今回の食中毒では、同じグループで来店してもユッケを口にしていない客は発症していないという。

 県は、患者全員がユッケを食べていることから、原因食である可能性が高いとみている。

 「焼肉酒家えびす砺波店」などを経営するフーズ・フォーラスの勘坂康弘社長は同日夜、金沢市入江の同社で会見した。集団食中毒の発生について陳謝するとともに、今後の対応を説明した。

 同社によると、北陸三県と神奈川県の20店舗全店の営業を当面自粛し、食品管理や衛生面について再教育を徹底するとしている。

■県が緊急点検
 今回の集団食中毒を受け、、県の各厚生センターと富山市保健所は29日、県内の焼き肉店と食肉販売業者に対し、生肉の提供状況などの緊急点検を始めた。

 県は県医師会などを通じ、各医療機関に腸管出血性大腸菌感染症が疑われる患者の診断と治療法などをあらためて周知した。原因がユッケとみられることから、県民には生肉を食べるのを控え、肉を処理した包丁などは消毒を徹底するよう呼び掛けている。

 県は5月1日まで、砺波、高岡、新川、中部の各厚生センターで健康相談を受け付ける。受付時間は午前9時~正午。問い合わせは砺波厚生センター、電話0763(22)4507。


◆焼肉酒家えびす◆
 フーズ・フォーラス(本社・金沢市、勘坂康弘社長)が運営する焼肉チェーン店。1997年に高岡市出身の勘坂社長が個人創業し、「高岡駅南店」(同市大野)を開店。翌年に法人化し、05年に本社を金沢市に移した。「低価格」を売りに幹線道路沿いで出店し、現在、県内6店舗を含め、石川、福井と神奈川に計20店舗を構える。
生食不適の肉提供か 砺波・食中毒
焼肉酒家えびす砺波店の入り口ドアに掲示された、集団食中毒発生を謝罪する張り紙=砺波市となみ町

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