「ひとり旅は日常を離れ、自分だけの時間を過ごせる旅。つまり、自分の趣味の世界、バーチャルな世界の延長線で楽しむことができる。旅をしつつリアルとバーチャルを行ったり来たりするシングル男性は、今後も増えるのでは」と井門氏。
旅人同士の交流も一人旅の魅力。「ラブプラス現象」の際も、ひとりでやってきた客同士が再び一緒に旅館を訪れ、「今度は布団2枚じゃなく5枚敷いてください」と申し出るケースも多かったそうだ。
職場に尊敬できる上司がいない人も、こうした場でなら互いの趣味の世界をリスペクトし合える。合コンで知り合った女の子から「はあ?何その趣味?ワケわかんなーい」と言われかねない話題も、喜んで聞いてもらえる。ある意味、本物の彼女とのつながりより濃い関係なのかもしれない。
「結婚より今は顔ハメが…」
平日は会社に縛られる男たちの“幸せな生き方”
顔ハメ看板の世界にも、マニア同士のつながりがあるという。「神様」と讃えられるような有名人もいるらしい。おたがい新しい写真を披露し合い、新情報を交換する。ゆるいけれど、心地いい関係だ。
そんなおひとりさまライフにどっぷりハマっている浅見さん。誠実そうな雰囲気といい、話の面白さといい、いかにも女性にモテそうなタイプだが、結婚して今の暮らしを変える気はあるのだろうか?
「婚活ですか。興味がないわけじゃないですけど、今は自由な時間の方が大事かなあ。ヨメさんがいたら、こんな勝手なことできませんもんね。うまくおだてて、自分の趣味に巻き込む?うーん、できますかねえ。最初の1、2回はついてくるかもしれないけど、そのうち『いいかげんにしろ』って言われちゃいそうですね」
…確かに。
「顔ハメ看板に哀愁を感じているより、彼女の顔でも撮影すりゃいいのに」などと余計な心配をする人もいるかもしれない。
とはいえ、「平日は会社」「週末は家庭」と、つねに鎖でつながれている男性にしてみれば、なんだかちょっぴりうらやましい生き方ではないだろうか。
浅見さんの顔ハメ看板写真はこちらから
越後もたい看板店 HP