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ひとインタビュー好きなことはとことん努力できる ほめられる自信が努力の原動力に 第四十回 田中好子さん

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【2007年06月25日掲載】

スーちゃんから女優への転機

――女優としてやっていこうと思われた転機は?

32歳で出演した映画「黒い雨」が大きい。アイドル「スーちゃん」を女優・田中好子に変えてくれたのは今村昌平監督だと思っています。それ以後も、節目ごとに自分の代表作となる作品に出会えています。

――演じる面白さはどこに?

やはり、自分とは違う人生を演じられること。時々、自分の性格がわからなくなるほど。私らしい私ってどれ?みたいな(笑い)。それぐらいどんな役もしっくりなじむ、受け入れられる。そういう柔軟性はあるかな。と言いつつ、なぜか私は幸薄い、悲しい女性の役が多いのですが(笑い)。まあ、それも使命なのかなと思い、楽しんで演じています。

――どんな女優でありたいですか

「田中好子っていいよね」と言われ続ける女優でありたい。そのために自分を磨くことも大事だし、努力もし続けなければと、常にそれは意識しています。

――女優以外の道は?

考えられないですね。子どものころから芸能界にあこがれ、歌手になった。そして今、こうして女優という好きな仕事に就けていることがうれしくてたまらないし。

好きなことって、とことん努力できるんですよね。努力するとそれを人に見てもらいたくなる。見てもらい、ほめてもらうと自信がついて、もっと頑張ろうと思って努力したくなる。私はたぶん、その繰り返しで好きな道を歩んできているんだと思う。

――では、今の自分があるのは、何のおかげだと思います?

生まれ育った環境、嫁ぎ先の環境、それと周りのスタッフ、友人、かかわった人すべてが、私にプラスになっているような気がします。周りにいる人々が自分を育ててくれているような。さっきの話に戻るのですが、あんなに心の底から人を憎んだのは「0(ゼロ)からの風」が初めてだったかも。プライベートでもなかったですね。

――ご主人の存在は?

こうして女優という好きな仕事を好きなようにできるのも、主人の理解があるから。感謝しています。でも、ひどいんですよ。ロケで留守にすることが多いせいか、私が以前、出演していた「家なき子」をもじって、主人は「うちは妻なき子だ」とか言うの(笑い)。で、久しぶりに帰ると主人が家中を散らかしているので怒るでしょ。そうすると「うちは家内ではなく、おっかないだ」と言ったりするんですよ。

後悔しない人生を歩こう

――プライベートでは墨彩画を片岡鶴太郎さんに学んだり、新しいことにチャレンジしていますね

2000年にニュージーランドのミルフォードトラックという、世界一美しい散歩道を歩いたのがきっかけ。壮大な自然を目の当たりにして圧倒され、すぐにクヨクヨしたり、臆病になったりする自分がものすごく「小さく」見えた。それから素直に「後悔しない人生を歩こう!」と思うようになったんです。恥をかいてもいい、失敗してもいいから何でもやってみようって。

――気持ちの在り方が変わり、より人生を楽しめるようになった

そうですね。チャレンジすると新しい自分に出会える。それが楽しいから、仕事に限らず、興味を持つとすぐ行動するようになりました。怖いものがなくなったというか。でも、それって好奇心ではなく、もしかしておばさんパワー? 気をつけなくっちゃ。

(写真)田中好子さん3つの質問
質問1
これまでの人生で最大の買い物(投資)は何ですか?

時間。とにかくいつも何かしていたい、動いていたい性格。仕事のあるなしにかかわらず、いつも無駄なく動き回っています。そうやって過ごすのが好きなんです。私には何もしない時間、ボーッとしている時間は必要ないですね。

質問2
こだわりがある、という生き方をしていると思う人を挙げてください

田中好子! フル回転して生きているし、すべてに対してこだわりを持っています。

質問3
人生に影響を与えた本は?

萩本欽一さんの著書「欽ちゃんつんのめり」。キャンディーズを解散した後、芸能界へ復帰しようかどうか悩んでいた時に読みました。当時、ものすごくネガティブだったのですが、これを読んで萩本さんの苦労を知り、「この人だったら、私のことを理解してくれる」と思って会いに行ったんです。それがきっかけで萩本さんの番組に出演させていただき、復帰しました。

アンケート 今回のインタビューについて皆様の「声」をお聞かせください。

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