2011年4月3日5時6分
米アリゾナ州で1日、飛行中のサウスウエスト航空機(ボーイング737型、乗員乗客123人)の天井に穴が開き、同州内の米軍基地に緊急着陸した。同社によると、客室乗務員と乗客各1人が軽いけがを負っただけで、米メディアは「機長の冷静な判断で惨事を免れた」と評価している。
事故機は同州フェニックス発カリフォルニア州サクラメント行き。AP通信によると、離陸からまもなく、高度約1万1千メートルを飛行中に乗客が「銃声のような音」を聞いた。機体中ほどの天井に大きな穴が開き、機内が酸素不足に陥ったため、機長は即座に同機を高度約3300メートルまで急降下させた。離陸から約40分後、アリゾナ州ユマに緊急着陸した瞬間、乗客から歓声が上がったという。
乗客の一人はアリゾナ州の地元紙に対し、穴の大きさは1.5〜1.8メートルあったと証言した。原因は不明だが、米連邦捜査局(FBI)はテロや犯罪行為ではない、としている。
サウスウエストは米国の格安航空会社で、事故機は同社が保有する最も古い機種。(ロサンゼルス=堀内隆)