政治【櫻井よしこ 菅首相に申す】メア発言の真意+(1/3ページ)(2011.3.10 03:02

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【櫻井よしこ 菅首相に申す】
メア発言の真意

2011.3.10 03:02 (1/3ページ)

 米国務省日本部長で元沖縄総領事のケビン・メア氏の発言が非難されている。昨年12月、アメリカン大学での講演の重要点はざっと以下のとおりだ。

 (1)日米安保は非対称。米国が攻撃されても日本には米国を守る責務はないが、米国は日本人とその財産を守らなければならない。

 (2)集団的自衛権は憲法問題ではなく、政治問題だ。

 (3)沖縄の怒りや失望は米国よりも日本に向けられている。日本の民主党政権は沖縄を理解しておらず、沖縄とのパイプもない。

 (4)鳩山由紀夫前首相は左派の政治家だ。

 (5)日本政府は沖縄県知事に「もしお金が欲しいならサインしろ」と言う必要がある。彼らは合意と言うが、合意を追い求めるふりをし、できるだけ多くの金を得ようとする。沖縄人は日本政府に対するごまかしとゆすりの名人だ。

 (6)日本国憲法9条を変える必要はないし、変わるとも思えない。改憲で日本は米軍を必要としなくなり、米国にとってはよくない。

 問題にされたのは(5)の発言である。「ごまかしとゆすりの名人」などという侮蔑は決して許されるものではない。仲井真弘多(ひろかず)沖縄県知事の「沖縄に何年か総領事としていた外交官がああいう認識かというと、少し情けない」という不快感も、3月8日の沖縄県議会の抗議の決議も、至極当然である。

 それにしても、なぜこのような発言になるのか。氏の滞日歴は20年に及び、夫人は日本人だ。沖縄に赴任する前の福岡では博多の山笠祭りに魅せられ、締め込み姿で参加した。2009年までの3年間、沖縄総領事を務めた氏は一貫して親日家である。その人物が思いがけない非難を沖縄に浴びせた理由は何か。

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