他人のサイトの内容にケチ付けるのも趣味悪いので自分のところで考えをまとめておこう。
非モテタイムズのはてブスパム疑惑についての私見 - 情報の海の漂流者
永上氏は反論を書いたのでブログに掲載しろ、と半ば強要して回っていました。
非モテタイムズのスパムについて反論するのであれば、非モテタイムズ自身に書くのが一番読者の目に付くため効果がある。なぜ外部サイトにリンクを張ることを「お願い」して回ったのか?
それは最初から反論すること自体が目的ではなく、"批判に対して真摯に反論する永上氏"の露出を増やすことが目的だからだと思われます。
ゆえに「反論の内容が論理的に妥当なのか?」ということは、考えること自体が無駄だし、リンクを貼れば永上氏の宣伝、ホットココア社にアクセスを流す行為になりかねないのでここではリンクは貼らずに進めます。
元非モテライター等に確認したところ、元スタッフが勝手にはてブ3uersなどを気にし行動をしていたものがいた事が分かりました。結果的に、ほぼはてブ経由のアクセスは意味がなかったですが、事実と違う事を一部お伝えしてしまい申し訳ございませんでした
永上氏は非モテタイムズが注目エントリ入りを狙ってブクマを付けていたことを認めた。
身内で3users稼ぐ行為、これは問題行為なのでしょうか?
利用者が各々のための目的があってセルフブックマークしている場合は3usersを稼いでもスパムだとは言えないが、注目エントリー入りを目的にして3users分セルフブックマークする行為はグレーゾーンに当ると思われる。
もっともスパムかどうかを判定するのははてなのため、ユーザーが議論するべき話ではないとも考えられる。
ユーザーにできることがあるとすれば「彼らの注目エントリ占拠行為は迷惑だ」と声を上げる程度のことだが、アカウントを複数使い分けたり、プライベートアカウントを利用したりと、「占拠している」と思われない程度の偽装は簡単で、「スパムではない」という悪魔の証明を求められるためそれすら難しいのが現状である。
はてなブックマークが作られた2005年と比較して、現在はアフィリエイトによってPVを利益に還元するブログが個人にも増えてきた。
時間の余った大学生から企業運営のものまで跋扈する2chコピペブログがその代表であり、個人の情報発信手段がソーシャルネットワークに移行したことで、現在ではブログのメインプレイヤーになっている印象すらある。
そしてフィードアグリゲーター(アンテナ)への登録や相互RSS(後述します)相手などがいない、固定客も少ない2chコピペブログの宣伝手段としてはてなブックマークは登竜門的に利用されている印象がある。
こうした現在のブログを取り巻く大きな環境の変動に対して、はてなブックマークの古い仕組みは適応できていないと感じる。結果として注目エントリーの価値、はてなブックマーク自体の価値を大きく減じる結果となっている。
はてなには注目エントリスコア算出方法の改善など、なんらかの対処を期待したいが、はてながユーザー目線でないのは先日のエントリーページ大幅改装を見ても分かるので、はてなを長く使っているユーザーほど最初から期待しない。
スパムに対する怒りの声がはてな本体ではなく、業者に向かうのはこうした経緯があるからだろう。
ともあれPV数を利益に変えたいブログプレイヤーにとって無料媒体でありながら一定のアクセスを得られるはてブは、無名時代の露出手段として優れていると言える。これを個人が行うならまだしも、企業が利用するのは倫理的な問題はないのだろうか?
ホットココア社はオタク向け特化型アドネットワーク『非モテアドネットワーク』というものを運営している。
非モテタイムズ、非モテSNSなど自社の関連サービスが3000万PV(内訳が不明なので実数は不明)を持ち、広告掲載しているコピペブログと併せて「メディアリテラシーの高いオタク層」から月間4億インプレッション(広告の露出回数)を誇ることをウリにしている。つまりホットココア社はPV数を商品として販売しているのだ。
するとここで二つの企業倫理の問題が出てくる。
はてなブックマークには有料オプションもあるが、それは自身のブックマークの利便性を高めるためのオプションに過ぎず、「宣伝媒体」として利用される場合のはてなブックマークはあくまで無料サービスであると考える。
企業がPVを稼ぐのであれば然るべきコストを支払い、有料の宣伝媒体に出稿するべきではないのか?
永上氏が公開した非モテタイムズのアクセス解析情報では、はてブからの流入したアクセスについて「新規率33%」「直帰率82%」という興味深い数字が出ていた。
専門分野*1からは外れるので詳細な解説はできないが、非モテタイムズの5%を占めたはてブ経由のPVは「サイト自身には興味を持っていない」「継続アクセスに繋がっていない」もので、実質的に3users宣伝行為がPV数の水増しになっていたということは分かる。
「自社関連サービスの3000万PVからメディアリテラシーの高いオタク層のインプレションが期待できる」という謳い文句は、はてなブックマークだけでも水増しされたPVが主力サービスの5%を占めていたという事実を踏まえると広告主に対して不誠実で、またはてなブックマークの3usersでPVを集める行為自体が極めて企業倫理上問題のある行為だと言える。
meganeou氏、ksorano氏、egachan氏が関係するあらゆるメディアをボイコットしよう! - 過ぎ去ろうとしない過去
非モテタイムズは二次配信先だけでもYahoo!ニュース(ネタりか)、Googleニュース、livedoorニュース、エキサイトニュース、pixivニュース、News walker、エキニュー恋愛総研、リアルライブなどにニュースを配信していた。これらはまがりなりにも名のある企業として運営しているため、配信元サイトに企業としてトラブルがあれば配信の打ち切りはありえただろう。
これは「左々右エ門」の受け売りによる推測になるが配信元である非モテタイムズと、配信先である各種ニュースサイトは金銭の絡まない共存共栄関係にあるからだ。非モテタイムズが記事を配信することで各種ニュースサイトは内容が充実し、対価としてバックリンクを支払う。こうして両者のPVは増える。PVを金銭に変える手段としては各々が広告を利用している。PVに悪影響を及ぼす風評の悪い配信元は切るべきだという判断が働く。
しかし現在は状況が変わった。
クラウドノートとは現在ホットココア社が提供している2ch用のキュレーション(人力まとめ)サイトである。
一見コピペブログ界隈と敵対するサービスに思えるが、実はそうではなく、上手く共存共栄の関係を作っている。
ここにボイコットの通用しない原因がある。
コピペブログ界隈には相互RSS文化というものがある。大まかに説明すればサイトトップ付近に他ブログの更新情報を掲載し、お互いにリンクを流し合う文化だ。サイドバーに「逆アクセス」を掲載することで、お互いがどの程度のアクセスを流し合っているのか確認できる仕組みになっている。
コピペブログ同士はライバル同士に思えるが、実際には一定の馴れ合い関係を築いている。
より厳密に言えばいくつかの相互RSSコミュニティに分かれているような状態だと思われる。相互RSSにおいて理想な環境は「送ったアクセスと送られたアクセスが均衡する」状態であり、「1000アクセス送ったのに10アクセスしか戻ってこない」のであれば相互RSSを結ぶメリットがない。ゆえに同等規模のコピペブログ同士で繋がった相互RSSコミュニティが複数存在し、コミュニティ内では持たれ合い、コミュニティ間では敵対しているのではないかと推測している。
そして最近その相互RSSコミュニティにクラウドノートが参画している。クラウドノートの更新情報を掲載するフィードアグリゲータ(アンテナ)も出現している。
有機的な広がりのあるコピペブログ界隈で、「ホットココアと繋がっているコピペブログ全てをボイコットする」というのは非現実的である。
では逆にコピペブログ界隈の自浄能力、コピペブログ界隈自身がトラブルを抱えるホットココア社をボイコットすることは可能だろうか?
なぜクラウドノートが参画できたのかというと、非モテアドネットワークの存在によるところがあるのだろう。
ホットココア社はコピペブログ界隈に広告掲載の営業を行っている。コピペブログにPVに応じた金銭の対価を払い非モテアドネットワークに組み込むことで、非モテアドネットワークのインプレッションを極大化し、広告主から得られる利益を増やすという構造だ。
実はコピペブログを非モテアドネットワークに組み込み、対価としてのアクセスを流すこと自体は非モテタイムズの時代から行っていた。しかしクラウドノートの時代になりクラウドノート自身が一つのコピペブログのように振る舞い、相互RSSコミュニティの中に加わっていくように変化を遂げた。
するとボイコットは極めて難しくなる。
この場合、クラウドノートと共存共栄の関係にあるのはYahoo!など名と倫理のある企業ではなく、多くが学生など暇な個人及び個人企業だからだ。著作権的にグレーなコピペブログを生業にしている界隈に厳密なコンプライアンスがあるとも考えにくく、更にホットココアから非モテアドネットワーク参画の対価として金銭収入を得ているとあっては関係を切るメリットが乏しい。「ホットココアと繋がっている」と騒がれても、炎上してPVが増えればアフィリエイト収入が増えると喜ぶだけだろう。
既に消されたはてな匿名ダイアリーの「左々右エ門」の記事のように、株式会社Geineeに永上氏の非道を訴えるという最終手段がある。
アドネットワークのシステムはホットココア社の自社開発ではなく、株式会社Geineeに提供されたものであるからだ。技術提供を受けられなくなれば、永上氏が今行っているような人を喰ったような謝罪マーケティングの繰り返しで得たPVを現金に還元する手段がなくなる。
まさしくあの内容が「アキレス腱」だったわけだ。ゆえに永上氏ははてなに照会して個人情報を握り圧力を掛け、記事削除を求めたのだと思われる。永上氏は「事実と異なる」という理由を提示してはいるが、何が「事実と異なった」のかは一切明らかにしてない。彼の真意が「株式会社Geineeに圧力を掛ける手段を広めたくない」ことだとすれば納得がいく。事実と異なる部分を修正され、抗議手段の情報が残るのは困るのである。
もっとも株式会社Geineeもビジネスである。優れた株式会社Geineeの技術が、他人を貶めて利益に還元する悪意の道具として利用されているのは悲しい話ではあるが、株式会社Geineeに糾弾される謂れはない。
当該情報は人を喰った謝罪マーケティングを繰り返すホットココア社のビジネスモデルについて言及することが、公益性があると考え掲載しています。またこの内容は「営業秘密情報」には当りません。ゆえにはてな情報削除ガイドラインには抵触しないとみなしています。
ただしはてなが削除判断を下した場合はその判断に従います。