福島県を何とかしないと・・・

April
28
2011

 先日福島第一原発事故の対策に関する工程表なるものが発表になりましたが、この期に及んでまだ極めて甘い見通しのロードマップを発表するというのは、どういう神経なのだろうと思います。政府がかなり圧力をかけて作らせたらしいですが、それにしてもあれを発表させる現政権というのは、一体何なのか?

 すでに原発事故の問題は、福島県の存亡にかかわる問題なのは明らかじゃないでしょうか。なぜなら、SPEEDIの拡散予測でも明らかなように、方向によっては60km、70km離れた地域でも原発近接地と同様の放射線拡散となるのですから。そしてその方向には県都の福島市も含まれ、そのエリアの人口は60万人とも言われているのですから。政府が本当に福島県や県民のことを考えているなら、むしろ今はこの将来見通しを真摯に受け止めて、長期的に福島県をどうするのか、という大問題に何らかの指針を持つべきであり、発表すべき時だと思います。そうでないと、福島県の拡散地域の方々は、今後の人生設計が出来ないです。就職にしろ、結婚にしろ、出産にしろ、事業にしろ、稼業にしろ・・・・何から何まで先の見通しがある程度提示されて、そのうえで個人が判断しなければならない問題でしょう。それをさせない政府とは、一体何のためにあるのか?今、菅降ろしがほうぼうで叫ばれている要因は、こうした展望さえまともに考えようとしない首相がこのままでよいのか!という意味と私は理解しています。危ない、あまりに危なすぎる政権、首相・・・。即刻総辞職をお願いしたいと思います。

 

 それで、飛散地域の方々は工程表によればあたかも1年以内に事故が集結するかのような錯覚を感じざるを得ないでしょう。しかし、現実には絵に描いた餅以外の何物でもなくて、ここはやはり転居を考慮した方がいいと私は思います。政府はコンパスで描く円ではなくて、きちんとしたエリア設定を行い、その地域の方々の生活を保証し、そして国有化なり何なりを決めてじっくりと事故終結を図らねばならないと思います。そこに住むということは、1年に○ミリシーベルトという問題は無意味なこと。何十年、一生、何世代にわたって郷土とすることを想定するんです。もっと言えば、菅首相など生きてもいない未来に渡って住民の方々は、放射性物質拡散の恐怖と隣り合わせなんですよ。その重みを普通なら、もう少し理解できて当然だろうと思うわけです。ところが、あんなぬるま湯の工程表をぶら下げて「住民の皆さん、もう少し我慢してくださいね」と言う・・・。この神経が、いまわれわれが抱え込んでいる「今、そこにある危機」なんですよね。

 

 東京電力は今後も民間で・・というのもバカにした話です。今のままでは財務破綻ですから、電気料金を恐ろしく値上げしてくる。只でさえ、海外先進国の2倍近い電気料金を払っているのに、さらにそれが何処まで値上げになるのか見当もつかない。なぜなら、今回の事故補償は何十年単位で考えないといけないからです。そうしないために、官民挙げての偽装工作がすでに行われていますが・・・。いま、そんなことで収拾してしまえば、日本は放射能列島になる可能性が極めて高いのでは、と思います。本当に、政治家って将来の日本が心配じゃないのかなと思えますね。

Posted by hoshino | この記事のURL | コメント (0) |

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