昨日、18時から麻生太郎元総理が秋葉原で街頭演説を行った。
昨日は、雨のため、「早めにはじめよう」とのことで、時間前から演説を行った。
初めに、麻生太郎が演説、すると3000人の聴衆から「ウォーッ」と地鳴りのような歓声があがった。麻生太郎のアキバ人気は健在だった。
次に、ネット界の超有名人、三橋貴明氏(40)と東海由紀子氏(42)が演説を行った。
その後、雨もあがり、麻生太郎は候補者が聴衆と握手する間も「BGMです」として、大サービス、再度演説を行った。
つかみはサッカーの話「闘莉王っていう日本のDFが(発案して)みんなで肩組んで、君が代歌ったろ、あれ見て、ええなあと思った人」。わ~という拍手がおきた。
以下、麻生太郎演説をお届けします。
今日は東海由紀子と、そして秋葉原じゃあ俺より有名(会場笑)、三橋貴明。ネットの世界じゃ帝王と言われている三橋貴明。ともども、今日は東海由紀子と三橋貴明のお願いにやって来ました。
おとといサッカーの試合、観た人いるでしょう。みんな、カメルーンの試合。そしてオランダとの試合、デンマークとの試合。みんな観た人(会場、観たと歓声)。
あれ、始まる前に、闘莉王っている日本のキャプテンじゃない、ディフェンスが皆で肩を組んで、「君が代」を歌ったろう?あれ観て「ええなあ」と思った人(会場、いい!と歓声)。
そう思うのが普通だよね。そらあ、そうよ。ところが今の、菅直人っていう人が「君が代」を歌ったことを聞いた事がある人は一人もいないと思うね(会場歓声)。 そうじゃないとおかしいだろうが(会場歓声)。
「君が代」国歌にしろ、日の丸の国旗にしろ、法律に書いてないから絶対に歌わないとか、絶対に敬意を払わないとか言ってるから、そんなふざけた奴がどこにいるんだと言ったけれど、北海道の教職員組合も、広島の教職員組合も、やらないと言うから、じゃあしょうがないというんで安倍晋三やら何やと一緒になって、国旗・国歌の法律を作った。
公明党も賛成して、みんなであれを作った。その時に反対を入れたのが菅直人です(会場怒号)。あそしてあの枝野(幸男)も反対にいれた、幹事長。これが今の、自由民主党の後になった民主党という政権の本質です。
こういうところをまず一番最初に、お腹に納めてもらわないと、今の状態というのが分かって頂いていないと思います。
いま、今回の参議院選挙で、何で私どもがこんなに一生懸命になっているかと言えば、少なくとも参議院選挙というものは政権選択の選挙ではありません。しかし、今の民主党にこのまま暴走させると、参議院でも過半数を獲ると、今話題になっている、例えば地方参政権。外国人の参政権、即通るよ(会場、反対の怒号)。そして夫婦別姓なんて話も、これまた通る。
今もっと問題になっている、例えば消費税の話にしても。10パーセント、あっという間に通ります。だって止めようがないから。だからここは何としても、参議院で民主党に過半数を獲らせてはならない、そういう決意でこの選挙は頑張ります(会場歓声)。ぜひ力を貸していただきたいと、今日は秋葉原にやって来ました。
皆さん、いま世の中、よく見てください。世界中で財政再建とか色々な事を言うけれども、世界中で財政再建に成功した国は、いずれも例外なく。例外なく、経済成長を達成した国だけが財政を再建しております。税金を上げて財政を再建した国は一つもありません。ここだけ、ぜひ頭に入れてください。したがって、どうやって財政を再建するかではなくて、どうやって経済を成長させるかが一番の問題なんです。
経済成長、その為に私ども自由民主党は今回のリーマンショックの後、全治3年ください。今回は3年間は景気回復は難しいから、だから産業ベースという事を最初に申し上げました。そしてその為には、景気を良くする為には。我々がいまやるべき事は、みんなお金を使わないんだから、企業も使わない、個人も使わない。みんな使わなければ、景気はどんどん悪くなります。誰かが使わないから、その誰かが使うとなれば、それはいま使えるのは政府しかないんですよ。だから、政府が使う。何につかうか、いずれ使わなくちゃいけないもの。
例えば新幹線。
どのみち作るんだから。いずれ作るんだったら、安い時にやった方がいいに決まってますよ。いま、土地は安い、金利は安い。工事費は安い、工期は短い。いまやるのが一流の経営者っていうんだ(会場、そうだの大合唱)。値上がりしてからやるようなのは二流の経営者なんです。一流の経営者っていうのは、今やる。それだから我々は、今、この時期を外して他にない。そう思って私の時には、補正予算を3回組んでいる。75兆円に及ぶ経済対策をやらしていただきます。エコカー、覚えてますか。それからエコポイント。えらく当ったろう?(会場歓声)
あの時、民主党は、みんな反対したんだぜ、あれ。今頃になって延長したい、ふざけた事いうなって(会場歓声)。あの時は反対したやないか。いかにも私たちがやったような事を言ってもらっちゃ困ります。あれは我々が最初に考えたんだ、みんな反対したじゃありませんか。
是非、経済を成長させるための手打ちをいうもの無しに、いきなり増税させてください。何のためか分からん。我々は少なくとも、経済を成長させれば、法人税も上がる。所得税も上がる。もちろん消費税も上がるが、収入は増えます。増えたら、我々はそれでお金を返します。それでも足りない場合は、我々は少なくとも介護福祉とか、医療とか、そういうものの為にはどうしても必要ですから、その時は景気が良くなったら上げさせてください。極めてまともな事を言ってるだろうが(会場、そうだの合唱)。
極めて当たり前の事を言っとる。しかしあの頃は政権交代というのが流行り言葉だったんだよ。どんどん、どんどん。皆で政権交代、政権交代。ハンドバック替えるのと訳が違うよ。政権交代というのは生活が変わる事を意味するんだから、全然違うことになってきている。
今あの頃とはだいぶ予定が違ったなあ、思いが違っちゃったなあ、そういう気持ちの人がいま日本中にいっぱい居ると思いますよ。ぜひ皆さん方、迂闊に選挙はしない事というのは、この前の選挙で思い知ったと思うんで、ぜひ今回はこの前の反省の上に立って。
我々も色々な反省をせねばならないとこは一杯あります。もし自民党も反省してなかったら、東海由紀子とか、三橋貴明なんかは公認候補になる訳ないでしょうが。今までの自民党だったら絶対にならないよ。間違いなく、ならない。何のバックもないんだから。
本人の能力が極めて有能、みんな認めるよ。しかし組織もない、バックもない。頼りになるのは、ここにおられる多くの有権者の方々の見識。こういったものが、この二人にとっての命なんです。(続く)
東海由紀子と三橋貴明に是非、力を貸してやって下さい。お願いを申し上げたいと思い、ここにやって来ました。
今日、今の話をして、気がついているだろうと思うけど。「麻生さん、そんな事いったって借金、借金したらどうすんだ。親が子に借金残してどうすんだ。」みんなそういう話をするけど、ちょっと、よく落ち着いてください。
この中で会社を経営している人とか、自分でお店の帳簿を付けている人。いわゆる複式簿記をやってる人、やってるなら言っている意味が分かるんだけど、大蔵省(=財務省)ってのは、あらあ大福帳、単式簿記だからねあそこは。だから全然意味がわかんないんだけど、皆さん方。
お国が借金してる、国民が800兆も借金してる。一人頭で660万円も借金してる。
えらい大変な事を言うけど、借金してるのは皆さんじゃないからね。借金しているのは、あれは政府が借金してるんだ(会場、そうだの歓声)。間違えないでよ、間違えないでもらいたいね。
政府が借金をするという事は、複式簿記の反対側を見ていただきたい、これは借りている人がいれば貸している人がいなくちゃ、バランスシートは出来上がらない。簿記の初歩みたいな話ですよ。これがわかってない人が世の中に多すぎる。特に分かってない、政治部の記者なんてのは全然わかってないね(会場笑)。
更に分かってない人が読むと、全然世の中が分からなくなってるけど、間違って貰っちゃ困ります。日本の政府は借りている分だけ、皆さん方は債権、貸してる債権が増えてるんだ。880兆借りているという事は、一人頭で660万円の、1億2700万(人)で割るから、880兆円に対して、実に皆さん方は一人頭で660万円の債権があるんですよ。債務じゃありませんよ、借金じゃないよ。債権があるの(会場歓声)。
このところを分かってない人が多すぎるんだって、世の中。債権と債務じゃ、意味が全く違うでしょうが。
いやそんな事いうけど、ギリシャが破綻したとか、これまた分かったような、新聞を端折った読み方をする人がいるけど、あのギリシャの場合は、いいですか。政府の借金というのはGDPで4割あったんだよ。日本は160パーセント。日本の4分の1しかなかったろう、しかしそれにも関わらず、あっという間にギリシャは破綻した。
なぜ、なぜ破綻したのギリシャは。日本は160パーセントもあって、なんで日本は破綻しない。簡単ですよ、ギリシャの場合は借りている殆どの人たちは個人や銀行は借りたりしてるんだが、その借りている人はドル、ユーロ、外貨で借りてるの。
日本の場合は「円」で借りてるんだからね。国民の94パーセント、正確には国債の94パーセントが日本人が買ってるの。そして残りの6パーセントは外国人だけど、この外国人の場合も円で買っている。円建て、すなわち全部、円で買っちゃってんだから。いざ返さなくちゃいけない時になれば、政府は円を、お金を刷ればいいんでしょう。刷ればいいんです。別に、法律に基づいて刷ってんだ。そしたらまた金利が上がっちゃう、インフレになっちゃうと言う。
今はデフレなんだって。今、デフレの心配をしている時に、インフレの話やこれから先の話。ぜひ、この点だけは頭に入れて貰って、皆さん方に俺が言いたいのはひとつ。ぜひ、我々の言っていることは、日本の国というのはそんなにおかしな国ではない。間違いなく日本という国を、世界中の人が認めて、世界中がお金を借りに来て。金利が安いんだから。
円をいくら刷って、国債をいくら買ったって、金利は全然上がらないでしょうが。この20年間、金利が上がったか?金利はずうっと下がってる。皆さんの銀行預金だって下がったろう?金利は下がっている筈だよ。国債は下がってんの。これだけ借金して、なお且つ金利が下がる。世界中でもっとも内容が良い国債だからでしょうが。知らない奴はボツワナより悪いとか書いてさ、全然訳がわかってねえのが世界中にいる。
分かってないのは日本人だけじゃありません。世界中に分かってない人がいっぱいいます。
しかし、現実問題は、今の問題は。肝心な事はひとつ、日本という国は間違いなく、内容が悪くないから金利が上がらないの。
したがって間違いなく、皆さん方が持っている債権は、極めてしっかりした債権だという事だけはぜひ頭に入れて頂いて、秋葉原で買い物して(会場笑)。大事なことですよ。こういったものが景気を良くして行きますから。
そこで最後にお願いですが、日本という国は、どうしたって、世界中に向かって安心して輸出ができる、そういった事でやっていかなきゃならん。輸出する国はアジアと近くになってきている。
今まではヨーロッパとかアメリカとか遠かったけど、今度はアジアなんだから。明らかに日本が有利に決まってますよ。そこにどうやって、あとは仕事をするかです。その為には安全保障が要る。その為には日本はアメリカと組んで、インド洋の航路を安全にするようにせねばならん。それは間違いなく、日米安全保障条約の根幹でしょうが。その根幹を危なくするような人たちが総理大臣に立ったのが間違いなんだから(会場、そうだの合唱)。
そのところはぜひ皆、きちんと頭に入れて貰って、我々は日本という国を守ります。その為にはどうすればいいかという事は、今は間違いなく、日米安全保障条約に基づく。
しかし、基本は、日本人は。日本の事は日本で守る。その気概が要るんです、気概が(会場、そうだの合唱)。自分の事は自分で守る気概のないような人は、とても国を守るようなことは出来ません。私どもは是非、そういった気概を持っている人たちを多くの日本人の中に見ることができます。
そういった人たちをより多く育てていかにゃならん。その為に安全保障、外交、雇用、景気。
しかし、何に増して皆さん方には忘れて貰っちゃ困ることがある。
それは皆さん方は、この秋葉原に限らず、先ほどいた原宿、新宿、どこへ行ったってみんな、若い人、女性や、お爺さんが、お婆さんが、夜安全に歩けるってことでしょう。当たり前に思っているかも知れないけど、ものすごく大きなことですよ。夜、公園を歩いてても女性は襲われない。
美しいとか美しくないとか関係なく、襲われない(会場笑)。ね、これは安全だからでしょうが(会場、そうだの合唱)。海外の世界で、夜公園を歩いて襲われて、そんな所に行く奴が悪いで終わりです。
しかしこの国は、襲われない。自動販売機が野外にいっぱい立っている。で、お金を入れたら出る。その中には金が入っているわけでしょうが。金が入ってて盗られない。
世界中歩いたことあるでしょうけど、24時間365日、屋外に自動販売機が立っている国は日本以外に見たことありますか(会場、無いぞの声)。
これが、日本という国が持っている、もっとも強い、治安の良さ。これも我々が大事に大事に育てなきゃならない問題なのであって、そこに安心して世界中の人が来、世界中の人が暮らせる。
そういったような政策、それが成長戦略です。それをやってから、それなりの成果を上げてから増税の話をするの。それが順番でしょうが(会場、そうだの合唱)。
ぜひこの点は頭に入れて頂いて、今回のこの参議院選挙ではこの二人に力を与えて頂きたい。ぜひ、この東京に選挙権をお持ちの人は東海由紀子に、力を与えてください。そして全国区には、三橋貴明。宜しくお願い申し上げて、ご挨拶に替えます。
雨の中、ご清聴ありがとうございました。自由民主党、頑張ります!宜しくお願いします。ありがとうございました!(会場大歓声)